「先週末のニューヨーク市場は三指数ともに下落しました。チャートの形が
ナスダックが一番よくないと考えています。
ナスダックと同様、相場上昇の功労者である「エヌヴイデア」もチャートの形が
最悪です。
両方とも「ラッパ足」調整やむ無しです。
日本市場は先週木曜日に「ラッパ足」を形成し、週末も調整の兆しを否定できず
今日は大きな下げとなりました。」
■日経平均株価は、年初から上昇を加速しました。
昨年秋以降緩やかな上昇を形成していましたが、年初から一気に7000円近く駆け
上がりました。
そのため、25日移動平均線は急速に上昇しましたが、時間的な経過が早すぎて、
移動平均線が下支えになるとは、想定できません。
移動平均線よりも、「節」で見ると、第一弾の「節」は、38000円どころ、その下の
大きな節は36000円ではないかと想定しています。
つまり、38000円で止まるか、36000円台まで押すのか、いずれかではないか、
そう考えています。
つまり、最善でも「あと800円」です。
■懸念されるのは、日米の株式市場をけん引してきた「エヌヴィデア」のチャートです。
週末、「はらみ足」「ラッパ足」の形となりました。
陰線でのこの形は、調整やむ無しという事を示しています。
「エヌヴィデア」株の調整が長引くと、ニューヨーク市場全体の調整局面に入る
と想定しています。
日本市場にも当然波及します。
株価にはおかしな修正があります。
短期投資家にとって、「これ以上上にいかない」と考える場合「売りから入る」
という事です。
「強い時には順張りで」「弱い時には売り先行で」という方向性は、短期投資家と
しては、当然の行動です。
短期の資金運用なのですから、短期の市場のモメンタムに従うというのは
自明なのです。
■13日には日本では春闘の集中回答日があります。
日銀が「賃上げ傾向の定着」を判断できるタイミングです。
18日19日には日銀政策決定会合があります。「マイナス金利の解消」が注目です。
また、13日にはアメリカの2月のCPIが開示されます。
数字次第では再び債券金利が上昇します。
不透明な相場の方向性を上値追いに買えるのは、企業業績の下支えだけです。
日本では、三月中に決算の上方修正、配当の増加、自社株買いの決定、分割
等の開示が待たれるところです。
それが無ければ、本決算が始まる4月中旬以降まで、相場は、もみ合うと想定して
おいた方がいいのではないでしょうか。
しかし、仮に安い水準であれば、いい仕込み場になると考えています。