「株式投資の三種の神器として、日経新聞や四季報、株探などを上げる人たち
が多くいます。
株式投資の銘柄の良しあしを捉えるためには、あるいは、「勘所」をつかむ
ためには必要な手段だと考えています。
しかし、何よりも大事なのは、市場における「社会常識」ではないか、と
考えています。」
■人通りが少ない、分かりづらいところで経営している食堂があります。
お昼時だというのに、お客が入る様子も出前が出ていく様子もみれません。
予約制の料亭のような格式もありません。普通の「町中華」です。
一方、少し離れたところでは人通りも多く、お客がにぎやかに出入りしている
飲食店が多くあります。
昼時です。
あなたは、どちらの店を選びますか?
特別その店に思い入れが無い限り、人通りの少ない方には入らないのでは
ないでしょうか。
■その感覚が、株式投資における出来高の多い銘柄を選択するという事です。
客の少ない店に関して、あなたは色々調べます。
事業内容は「中華」客層はサラリーマンなどたまに近所の人が食べに来ている
経営はトントンか・・などです。
それが四季報の役割です。
しかし、客が入らないという事は、何らかの理由があると考えるべきではないで
しょうか。
そもそも、客を受け付けていないのかもしれません。
作る能力が極めて小さく、大人数の客に対応できないのかもしれません。
株式市場でいえば、流動性が少なく、そもそも投資家の需要にこたえられていない
という状態です。
そして何より、味がどうかという事です。
味が抜群に良ければ、遠くからでも人は来るはずです。
しかし、客が来ない。
それは、味に関して世間に知られていないのか、それとも大した味ではない
のか、いずれかです。
事業内容に魅力が無いという事です。
■株式投資におけるメデイアの情報で欠落しているのは、「出来高」「流動性」
という観点です。
株式関連番組で、「推奨銘柄ではない」と断りを入れながらコメントされる
銘柄の多くで、流動性が極めて乏しい銘柄が散見されます。
四季報やホームページなどで事業内容や、売り上げの伸び率(絶対額の大きさではない
ところが問題です)などで、推奨したりされます。
しかし、投資をしたくても市場に売り株が乏しい銘柄では、投資が出来ません。
つまり、投資のすべての基本は「流動性」であり日々の「出来高」であると思うのです。
投資は机上の空論ではありません。
現実をよく考え「投資の常識」に照らしてみましょう。