市場の目「日本銀行政策決定会合」(2024.06.14)

「昨日のニューヨーク市場は三指数まちまち。ダウ平均は景気の後退懸念
からか小幅安、ナスダックとS&P500は債券金利の低下を受けて続伸、
という具合です。
しかし、三指数ともに小幅な動きです。

日本市場は、「メジャーSQ」の日です。
かつ「日本銀行政策決定会合」も通過しました。」

■昨日コメントしたように、アメリカの債券投資家は、年内「二回」の
金利引き下げを想定しています。
債券を買い上げ、債券金利は下落しています。

金利が下がっていることを好感して、ハイテク銘柄が多いナスダックが
堅調になり、同じくマグニフィセント7が採用されているS&P500指数も
堅調でした。

しかし、堅調ですが、印象としては、両市場ともに上値が重いと考えて
います。
「金利低下」の背景が「インフレ鎮静化」だけではなく、景気の後退が
鮮明になりつつあるからです。
「生成AI」関係の銘柄だけで構成されているわけではないからです。

とはいえ、昨日もコメントしましたように、「生成AI」を巡る進展は
加速しています。

日本から想像する以上にアメリカでは社会実装が進みそうです。

先端半導体だけではない先端技術関連銘柄に物色が拡大することは
間違いないと考えています。

■日本市場では、想定通りの「日本銀行政策決定会合」をへて、朝方の
「メジャーSQ」関連とみられる安い始まりから反転しました。

日本銀行は現行の金利水準を据え置き、国債の買い取り額減額に関しては
関係者のヒアリングを経て7月に決定するとしました。
慎重ですが合理的です。
過度な市場の投機的な動きを抑えながら、政策の実効性を高める、という
事だと考えます。

しかし市場内では、不可思議な株価の仕掛けが続いています。

さしたる悪材料もない中で売り込まれている業種や銘柄が多々あります。

相場は、硬軟いずれの方向にも「行き過ぎる」ものです。
そろそろ行き過ぎから横ばいに転換する銘柄も出てくると考えています。

合理性を欠落した相場は必ず修正されます。
「いじめられっ子の逆襲」に期待したいところです。