「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに小幅上昇。27日には、新規失業
保険申請件数の開示があります。また、夜には大統領候補の対談もあります。
動きづらい展開で出来高も膨らみませんでした。
日本市場は、今週に起きた「不思議な上げ」に対する「当然の調整」で、
下げました。
本日は6月の権利落ちです。影響は30数円でした。」
■アメリカの景気をけん引しているのは「個人消費の堅調さ」です。
「個人消費」をけん引しているのは、「高齢者」です。
「高齢者」の消費を維持している背景は、「株高」です。
アメリカが、「堅調な経済成長」を維持するためには株式市場の堅調さが
必須なのです。
FRBの金利政策は極めて慎重に行わなければなりません。
景気の後退→株の下落が起きてからの「金利引き下げ」では、「高齢者」の
「消費確保」がすぐに回復できない可能性があるからです。
大統領選挙に対する影響も考慮せざるを得ず、誠に難しい運営が求められると
考えています。
■日本市場では昨日の「踏み上げ」相場が終了。本日は利益確定などで、
調整局面となりました。
アメリカの金融政策が難しい局面にあるため、投機筋がけん引する市場に対して
明確な方向性が出せません。
そのために為替市場は、恐る恐る政策当局を試す投機筋の冒険により、激しく
動きます。
それに対応するために、どのタイミングで「介入」をするのか、日本銀行、財務省
ともに悩ましいところではあります。
そういう状況下ですから、「円安」を材料にして、輸出関連株を無邪気に
買い進めるわけにもいかないという事だと考えています。
やはり、今晩の「大統領候補の討論」などを確認したいところです。
■来週4日はアメリカ最大のお祭りである「独立記念日」があります。
何とも腰の落ち着かない状況になる可能性もあります。
方向性を見定め、冷静な銘柄選択が重要です。