「日本株は7月31日までとそれ以降では動きが違う」
■日本銀行などの「金融マフィア」との話ができる「ヘッジファンド」は、
7月中旬に日本銀行から「日銀は7月の金融政策決定会合で、金利を上げる可能性が
高い」とのサジェッションを受け、早々に、「ドル買い」ポジションを縮小させ
ました。
合わせて「ドル建て」で投資をしていた「日本株」も処理をしました。
「日本株市場」はその売りで円ベースではおおきく下げましたが、「ドルベース」
では「円高」と相殺されて大きな下げとはならず、彼らの「ドルポジション」整理
と「「日本株投資」は概ね成功裏の着地を迎えたはずです。
しかし、この動きに追随できなかったファンドもあります。
とりわけ「FX系金融ファンド」などはこの動きに乗れず、先行した「ヘッジファンド」
が「夏休み」に入ったことを幸いに、8月1日から「仕掛け」を開始したものです。
■日本銀行は会見であえて植田総裁が「タカ派発言」をしています。
誰に対してか。それは一つには日本政府に対して、日銀には様々な強気材料もあるので
余計な口出しはしないように、という念押し、もう一つは「金融マフィア」系の
「ヘッジファンド」には、「金利差」を理由として、「円安誘導」をすることは「許さんぞ」
というメッセージだと想定しています。
しかし、そのニュアンスを感じられないのが今跋扈している「ヘッジファンド」です。
彼らはある意味「アマチュア」です。
FX系金融関係者」が多いと考えるのは、「実需」に関する感度が恐ろしく「鈍い」ことです。
金曜日から、何度も「サーキットブレーカー」が発動されるほどの発注を繰り返し増したが
これは「実需」の概念が少しでもあれば怖くてできるものではありません。
「FX金融業者」には「実需」という概念がなく、「仮需」で、どんな相場でもできると考えて
いる節があります。
現実には「FX」でも「サイバー需給」のような実需により大きな流れが起きているのですが
底に気が付いていない「新米」の投機家も多いのです。
「FX業者」が「先物」とはいえ「株式」に手を出すと恐ろしいことをするな、というのが
実感です。
「恐ろしいこと」とは、どこまで損をするのかわからない「恐れ」を知らないのか、という
浅はかさに対する驚きです。
先物であれ、「空売り」であれ、売るからには、相当の悪材料を持っているか、実態の株価が
割高に過ぎるとされるのかでなければやるべきではありません。
下げるときの日本株のPERは16倍台です。
それを「サーキットブレーカー」が何度もかかるほど売り崩しました。
仕掛けた当人は「ロックンロール!」とでも叫んだかもしれません。
売り方は「より安い株価で買い戻してこそ儲かる」という事を忘れているようです。
売り崩した日経平均のPERは14倍台です。
しかも第一四半期で総駅基調の会社が増えており、PERは下落傾向です。
配当利回りも2.6%台へ上昇しています。
自社株買いもここへきて急増しています。
さて、この状況下で、「新興」の「遅れてきたヘッジファンド」の方々はどうやって
利益を確保しているのでしょうか。
■8月に「夏休み」に入った「ヘッジファンド」は、年初の145円どころからやはりスターとしています
。
日本経済の好転を背景に「日本株」に投資すると同時に「ドル買い」を「円キャリートレード」を
目的として開始しました。
かくして、半年間時間をかけて、「先物」と「現物」の組み合わせ、「円キャリートレード」の
拡大で利益を上げました。
かくして、日銀から、そろそろいい加減にしてくれ、という示唆が出て、そうそうに見事に撤収
したことは前述しました。
さて、居残りの「遅れてきたヘッジファンド」はどう考えても分がありません。
為替のポジションは、専門ですから徐々に買い解消していると思います。
しかし、株のポジションは「売り」から入っただけに始末に困ります。
まして、日本株全体の業績はさらに好調であり、145円の為替が140円を割り込むところまでいかなければ
減益になるとは思えません。
日本銀行のタカ派発言の背景もここにあるのです。
つまり、「ヘッジファンド連中」は間違えたのです。浅はかな「仮需思考」で儲けようとして、
大きな損失のもとを抱えてしまったのです。
彼らは今後どうすればいいのか。
すこしずつ「ポジションを縮小」するしかないのです。とりわけ夜間取引で売り崩して損の幅を縮小して
解消して、時間内取引を迎える。
その繰り返しで損失を減少させ続けるしかないと思います。
つまり、株式は、「経済が順調」である方向にお金が流れていき価値が上がるという法則は不変なのです。
「仮需」sで短期勝負しか頭にない「金融業者」では太刀打ちできない世界なのだと思い知ることだと
考えています。
■日本株は、おかしな邪魔が入りましたから、逆にいい買い場が到来したと考えています。
「高配当」「低PBR」「自社株買い」「株式分割」などの銘柄には同意がつきます。
ここから9月中旬まではいい相場になると思います。