「昨日のニューヨーク市場は経済指標の開示が安定的であり、「コントロール」
された状況にあるとの楽観が進み三指数ともに上伸しました。
日本市場は、昨日の大きな戻りを観ながら模様眺めです。」
■アメリカは基本的に「夏休み」モードです。卸売物価指数に続き、消費者物価指数
の開示が控えており、どちらか一方向に動くには勢いがありません。
株式市場であれ、債券市場で和えれ、金融市場にとって、最も都合の悪い状況
とは「コントロール」されていない状況です。
つまり、市場の変化について、きちんと当局が把握しており、対処方法も準備されて
いるということが重要なのです。
アメリカは現在その状況下にあると想定しています。
9月に予定されている「利下げ」ですが、「コントロール」されていない景気の後
等に対応するために「金利を下げる」という事であれば、「利下げ」は、景気後退
を招きより、大きな金利引き下げを余儀なくされます。
現状ではコントロールされた状態で「金利低下」が実行され、経済は「ソフトランデイング」
へ向かっていくと考えていいのではないでしょうか。
■日本市場は、「岸田総理退陣」のニュースが市場を揺らしました。
海外投資家から見て、岸田総理は「信頼感」があり、岸田総理が在任しているという
事だけでも株価の安定が茶持たれた可能性もあります。
日本の国内事情、国政選挙へ向けての対応策などの、海外とは関係のない要素で
総理が交代するのは奇妙な風習だとみられるかもしれません。
とはいえ、日本が、政治家の影響力よりも安定した官僚機構で、成立している国だと
考えられています。
客観的な実績から見て、岸田総理の評価は低く抑え込まれていると思います。
政治家の評価は「棺の蓋」を締めるときにしかわからないと言います。
■何はともあれ、岸田総理には、株式相場をここまで押し上げた功績があります。
株式市場からは低調にお礼を述べるべきだと考えています。