「週末のニューヨーク市場は三指数ともに上昇。FRBによる金利引き下げが
愈々確実なものになった、ということを好感したものです。
同じ材料が2年以上にわたりようやく実現しそうだという事です。
日本市場は方向性が見えずやる気のない相場付きです。
やる気があるのは、月初の仕掛けの後始末をやらねばならない特定のファンド
だけです。
薄商いだからこそ、彼らの仕事ができます。」
■アメリカの投資市場は新しい方向性を構築しなければなりません。
金利引き下げが決まるまでは、「堅調なアメリカ経済」「安定的なインフレ」が、
市場のテーマでした。
「金利引き下げ」というカードが切られると、次のカードで何を期待すればいいのか
市場は模索を始めます。
「金利引き下げ」の幅が大きいと、金融当局にによる雇用などの不安心理を市場は
先読みし始めます。
つまり、「金利の下げ幅」が大きければ、株価は先行き懸念で下がるという事です。
この足掛け三年の間、アメリカ経済を支えているのは個人消費であり、かつ、高齢者
の消費が中心です。
高齢者の消費が維持されている背景は、株式市場の堅調さです。
つまり、「株高」による「資産効果」がアメリカの経済を支えているという事です。
アメリカは「株価」を下げられないのです。
まして、大統領選挙の渦中です。
日本とは大きく異なることを考えておかなくてはなりません。
■日本市場では、薄商いを幸いにして、月初の「株先物売り」の後始末が続いています。
新規の海外投資家が登場してくると、日本株の割安さなどが際立っており、日本市場は
買いが優勢となります。
「売り崩し」てしまった投機筋の後始末は、これ等の実需が出てくる前に終了しなければ
なりません。
まだアメリカでは夏休み気分が強く、大手投資家が回帰していない日本市場での
後始末を付けるには、本日などはいいころ合いの日でした。
しかし、残念ながら、出来高がたくさんできません。
後始末の苦労は続きそうです。
日本市場は、この「後始末」の「投機筋」の存在以外、悪材料はありません。
日本銀行の「金利引き上げ」などの金融政策を材料にされますが、日本銀行が、連続して
金利を引き上げる根拠はどこにもありません。
根拠があるのは「投機筋」から見て、日本銀行が「金利引き上げ」という立場をとってくれると
シナリオが組みやすい、ということだけです。
日本銀行をバカにしてはいけません。
「投機筋」やバカな「政治家」jの言うとおりになると考えていては間違います。
■今週中は、まだ海外投資家の大口筋は夏休みの渦中かもしれません。
そのため、投機筋の「こつこつ」努力が続きます。
そんな動きは、今週で最後だと想定しています。