代表中野を嗤え「行き過ぎについて」(2024.09.20)

「9月のFOMCで、FRBは金利を0.5%という大きな幅で下げました。
日本銀行は、金融政策に自由さを失っていますから、金利は据え置きです。

さて、「日米金利差」は縮小したはずですが、為替は逆方向に動いてい
ます。」

■為替水準は「金利差」では決まらない、とコメントしてきました。
厳密にいえば「金利差」だけでは決まらない、という事です。

相場参加者は、「適度」という事が出来ません。なぜなら、市場を統制する
仕組みがなく、大勢の参加者の「集団知」で、動くからです。
どうしても、どんな相場でも「行き過ぎ」が起きるのです。

今回は、FRBの金利引き下げの動きを察知して、アメリカの国債市場が先行
して買われ、金利を引き下げました。
今後数回分の金利引き下げを織り込んだような水準まで買われました。
「円ドル」はこの債券の動きに連動して、いたため、「円ドル」も過剰な
「円高」へ行き過ぎていた、ということかもしれません。

■相場は必ず行き過ぎる、ということは、どんな相場にも成立します。

自由主義経済下で、経済を統制する政治体制でない限り、人々の欲望
は、あふれ出し、先行し、行き過ぎます。
そして常に、「行き過ぎだったこと」を反省します。

「行き過ぎ」は、上がるときにも、下がるときにも起きます。

いずれも人々の「欲望」が背景にあると考えています。

古くは、石油ショック時の「トイレットペーパー」の買い占め騒ぎ
現在では、「新米」の不足騒ぎです。
いずれも、直前までは気づかれておらず、騒ぎが終わると「行き過ぎた」
反省が起きます。

■投資の世界では、奔流のような、欲の世界に流されないことが重要です。

そのためには常に高みで分析することです。
相場の渦中に入り込むと、否応なしに流れに流されてしまうからです。