市場の目「方向感が出るのはこれから」(2024.11.12)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに上昇。ダウ平均はやや幅が
ありましたが、S&P,とナスダックは小幅上昇です。
FOMCによりFRBが金利を引き下げたにも拘わらず、債券金利が高止まり
しており、株式市場としてはあまり気持ちがいいものではありません。

日本市場は、ようやく首班指名が終了し、石破内閣がスタートしました。
しかし、この内閣に明確な展望は見えません。」

■月曜日はベテランズデイで、アメリカの債券市場と外為市場は休場
です。
株式市場も商いが膨らまず閑散な状況です。
アメリカも大統領が変わり、あとわずかな期間で政策が大きく変更する
可能性があり、うかつには動けないところです。

その空白地帯にいらだっている投機筋が「暗号資産」などに向かって
いますが、リスクオンにもほどがあると考えています。
「暗号資産」は、他の金融商品と代替できない金融商品(金融商品と
言えるかどうかは微妙ですが)です。通貨にも、普通の商品とも
交換できません。
投機だけが目的の商品です。
そんな商品の相場が長続きするとは考えられません。

アメリカで懸念されるのは、年末に大量に借り換えが迫る「商業用不動産」
です。
アメリカの零細地銀などが貸し込んでいるこれらの債権が保全されるか否か。
FRBや財務省の知恵が必要です。

■日本市場は、方向感が出ません。

決算数字がいい会社もありますが市場の反応は今一つです。

これは、政治をはじめ、方向性が見えてこないことで、投資家の時間軸の
目線が短期に偏っていることが原因です。

昨日の石破総理の会見でも方向性が見えませんし実効性に疑問が出るような
内容でした。

国会が召集され、予算審議が始まれば、方向性が多少見えてくるかも
知れません。

腰を据えて待ちましょう。