「昨日のニューヨーク市場は、債券金利の低下の影響で、三指数ともに
上昇しました。日本市場もこれに続くと期待されましたが、朝方の
トランプ次期大統領の「SNS」で、関税に関してコメントを出し、市場には
トランプ政権が内在するトリッキーさを懸念して下げました。」
■日本市場は基本的には方向性が見えない時期です。
そのため、海外勢の動きが主流になります。昨日のニューヨーク市場の
堅調さの気配を日本市場も受け継ぐと期待していた動きが、冷水をあびせ
られた感があります。
しかし、この動きは限定的です。
2か月先のことを今から心配して株価を売るのは早すぎるからです。
何より、莫大な投資資金の行き場がありません。
今週から9月の配当金の支払いが始まります。概ね6兆円以上の再投資金が
市場に流入してくると考えています。
自社株買いの影響で下値は限定的だと想定しています。
■アメリカから狙い撃ちにされている中国ですが、対抗するのは「元安」
以外にありません。
関税が上がるたびに、「元安」を進めることで輸出品の価格を調整する事
それ以外にはありません。
しかし、「元安」と中国の輸出品の輸出先の激減は、輸出先の拡散でカバー
されます。そしてそれは、中国発の「デフレの輸出」となります。
アメリカは関税の強化で物価が上がります。
エネルギー価格、資源価格の上昇はアメリカ発の「インフレの輸出」につながる
可能性があります。
感謝祭の週で、大きな材料がなく比較的平穏に市場は推移する時期ですが、
トランプ爆弾で、水しぶきが上がり波紋が広がるようです。