「昨日のニューヨーク市場は三指数まちまちの動き。一昨日とは
逆に、ナスダック市場が小幅高、ダウ平均とS&Pが小幅安という展開です。
日本市場は、円安を好感して大幅高です。
ただし、決算の内容には厳しい評価が下っています。」
■ニューヨーク市場はトランプ政策の行方が定まらず、いささか「袋小路」
に入り込んだ様相もあります。
アメリカを強くするためとはいえ、「関税」政策は、アメリカ国民に負担
を強います。
アメリカ国民はすでに来るべき「インフレ」に備えています。
そのために、早めに物を買います。
アメリカの卸売物価が想定以上に上昇し、本日開示される小売り物価指数
も上昇している可能性があります。
「金利引き下げ」「業績好調」というシナリオは、袋小路を迎えている
可能性があります。
トランプ大統領には、早くも心なしか焦りがあるようにも感じられます。
ウクライナとロシアの停戦協議を始める、としていますが、ややロシアより
とみられるトランプ氏の対応は、欧州の反感を買う可能性があります。
トランプ関税に対する欧州の反感も強く、カナダやメキシコ、日本のように
アメリカの思惑通りに事が進むとは考えにくいかもしれません。
■日本市場は、長期投資家の慎重な姿勢から、下値での買い物が希薄です。
そのため、決算数字により短期筋が売り向かうと、大きな値幅で株価が下落
します。
何度も起きた現象とは言え、極端なこの動きは、やはり忌避すべきだと
考えています。
決算開示日前に手仕舞いしておくことが安全策かもしれません。
好決算よりも、株主優待などの対応策に反応するのは、投資の本質とは
言えませんが、相場に従うのも致し方ない、と考えているところです。