「昨日のニューヨーク市場は、三指数ともに上昇。自動車に関する
関税を1か月猶予するという事を好感したものですが、大勢に変化は
ありません。
わずか1カ月で解消できるような案件ではないからです。
日本市場は漁夫の利を得つつあります。
アメリカの「オウンゴール」が続く中で相対的に有利な投資先に
なりつつあるからです。」
■お金は、水と同じようなものです。より流動性があり、熱量が多い方に
流れていきます。
アメリカは、自らこの流れを断ち切ろうとしています。
無邪気な薄っぺらい歴史認識や現状認識でまるで「マーベル」の映画のように
簡単に世界をアメリカの有利になるように導けると考えているようです。
アメリカの本格的な凋落と世界の混沌は、昨日のトランプ大統領の「施政方針
演説」で始まったと考えています。
既にトランプ政権の第一期で、イランに攻撃されたサウジアラビアに冷酷な
態度をとり、サウジアラビアのアメリカ離れを促進させました。
サウジアラビアはアメリカ依存をやめ、独自路線をとるようになり、イラン
とも和解し、アラブ中東の盟主の地位を確保しています。
トランプ大統領の軽率な行動で、すでに中東での影響力を失っています。
トランプ大統領が演説で言及した「アフガニスタンからの撤退」もサウジの
後ろ盾を失ったことが大きいと想定しています。
トランプ大統領とその周辺の人たちの「言葉の軽さ」は、絶望的だと思います。
大統領令で実行できることと議会の承認が必要なことを混同しています。
関税を急ぐあまり、減税効果が薄れました。
トランプ大統領のアメリカ国内の人気も昨日が頂点となったかもしれません。
■日本市場は、トランプ政権の「言葉の軽さ」による「オウンゴール」が続く中
ひそかに順風が吹き始めたと考えています。
関税をかけられても、必要な品物は購入せざるを得ないのです。
日本の自動車メーカーをはじめ、すでに関税対策は取られていると思います。
ゼレンスキー氏への対応は欧州各国の怒りを招いています。
サウジと同様に、アメリカ離れが急速に進むと考えています。
アメリカへ向かっつていた投資資金は再び欧州へ還流を始めます。
面従腹背を決めた欧州の対応をトランプ政権は理解できないと考えています。
欧州と同様、日本へも再び投資資金が還流すると考えています。
投資資金の流動性や、関税などの面倒がなく、欧州とも貿易関係が強固な
日本市場の企業に対して、物色が始まると考えています。
アメリカ至上主義は、アメリカがもう少し強い時期、例えばベトナム戦争前
なら通用したと考えますが今となっては・・・
いずれにしても日本にとってあh、悪くない状況になりつつあります。