「34年ぶりの高値を付ける日本市場で、株式を保有している投資家
は、早く利益を確定したくて、ハラハラしていると思います。
しかし、株式の売り時は、チャートの形で確認しやすいものです。
買いタイミングは難しいですが、売りタイミングは、自身の欲との
戦いですが、買いよりわかりやすいと考えています。」
■株式が買われるときには、さまざまな要素が絡みます。
短期投資家や中長期投資家の思惑が錯綜しながら、買いは始まり、
買い進められます。
株価が上昇する過程で、長期保有の株主からの利益確定売りや、短期
投資家の売りなども出て、上昇過程では、紆余曲折を経ながら動いて
行くのが通例です。
買う理由が、さまざまであり、見ている指標も異なることがあります。
また、短期目標の投資家と中長期の投資家では、株価の位置に対する
考え方が異なり、そのために、株価が上昇する時には、緩やかに上昇
することが多くなるのです。
■対して、「売られる」時には、市場の流れはシンプルです。
「換金したい」という需要が最優先されます。
そのため、株価は下落時には、上昇時の何倍も速く下落します。
投資家の需要が上昇時ほど多様化しておらず、「換金」という需要に
集約されているからです。
チャートの形は、反転下落する時には「前日の安値をいとも簡単に切り下げる」
という「ケツ下げ」が出現します。
陽線であれば、まだ救いもあります。
まだ、切り返して上値を狙う勢いが残っているからです。
しかし、陰線では上げの勢いの大転換を想定すべきです。
まして、二日連続して「ケツ下げ」の陰線が出れば、流れの転換は決定的
と考えるべきです。
■相場の鉄則は「下げに付き合わない事」です。
売りのタイミングは「ケツ下げ」で明確になります。
其の銘柄にまだ未練がある場合どうすればいいのか。
そういう時は、一旦手仕舞いを完了し、再び反転して、上昇過程に入る兆しが
見えたところで再投資をすればいいのです。
株式投資で資産を増やすための、ちょっとした手間です。
どんなビジネスでも、マメにやることが成功の一里塚という事です。