代表中野を嗤え「市場のほころび」(2024.01.24)

「市場には様々なシナリオがあります。市場はいいとこどりを好みますが、反面
「全面悲観」「超楽観」などの極端な動きになることがあります。

アメリカは経済は「ソフトランデイング」して、「金利は下がり」「株価は上がる」
という「超楽観」に流れています。

しかし、ほころびは少しづつ出ています。」

■金利上昇が、じわじわと効いてくるのは、住宅建設や不動産運用などです。

いずれも金利が関係する「ローン」が絡んでくるからです。

不動産運用業者は、金融機関から資金を借りて、オフィスなどをレンタルして
います。
レンタル金額は上昇するにつれ、レンタルする側からの圧迫により、レンタル料
が抑え込まれてきます。
借入金利が上昇してくると利ザヤが減少し、経営が苦しくなるのは自明の理です。

住宅建設も同様です。
住宅を買い入れる個人は、銀行からローンで資金を調達することが普通です。
金利が上昇してくれば、個人投資家の負担が増え、住宅建設が伸び悩むことが
起き始めます。

■アメリカでは決算開示が続いています。

これ等の金利上昇による「ほころび」が徐々に見え始めています。

金利上昇により「強すぎるドル」の影響で、輸出産業の利益が圧縮され始めて
います。
日本の輸出産業が「円安」で、利益を拡大しているのと逆の現象です。

住宅建設大手の会社の株価が急落しています。
日本市場でもアメリカの住宅建設に参入している「住友林業」の株価が急落
しました。

オフィスレンタル関係の会社はすでに昨年5月頃から株価が低迷しています。

アメリカの輸出産業の業績は、想定よりも減額されています。

■アメリカの「超楽観論」にも少しづつ「ほころび」が出始めていると考えます。

株価が高い時は強気になり、弱い時には超弱気になるのが個人投資家の習いです。

慌てる前に、市場で様々に出てくる「シナリオ」に対する「ほころび」を
良く見つけることが大事です。