市場の目「SQ前日の悪あがき」(2025.09.11)

「昨日のニューヨーク市場は、CPIなどの開示を前に小動き。
ダウ平均は小幅下落、S&P、ナスダックは、小幅上昇でした。

日本市場は、明日のSQを前にして、オプション市場が過熱
しています。
そのため日経平均株価が上昇しています。」

■アメリカ経済は後退期に入るかどうかの瀬戸際にあります。
FRBによる金利引き下げの幅がどの程度になるかで、市場の期待感は
異なります。

来週開催されるFOMCで、金利が下がることは決定的です。
市場の注目は、その下げ幅になっています。
CPIなどの物価指数が予想を上回る上昇をしていれば、インフレへの
配慮が必要となり、下げ幅は限定的になります。

現状、アメリカの株式市場を支えているのは、AIデータセンターへの
投資と金利引き下げ期待です。

その下支え材料がなければ、株式市場は底が抜ける可能性もあります。

もっとも、卸売物価指数は、下落しており、懸念は薄らぎつつあります。

■日本市場は、明日のSQを前にして、最後の攻防戦が行われています。

オプション取引は、「日経平均」が中心です。
オプション取引の取引株価が切りあがっており、その水準に合わせて、
現物市場が水準を上げるということになっています。

個別銘柄に関してコメントする人も多くいますが、現実は、個別銘柄
の材料ではなくオプション取引に左右された動きだと思います。

日経平均に対する影響度が高い銘柄が買われ、関係のない銘柄は
利益確定売りに押されるといういびつな構造になっています。

明日のSQ以降の動きに注目ということです。