「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに小幅プラスで終了しています。
とはいえ、陰線です。形としては調整局面の小戻しというところでは
ないでしょうか?
日本市場は「円高」を嫌気して、売り先行です。」
■昨日アメリカの下院で行われたパウエルFRB議長の発言は、想定の範囲内
別な言葉でいえば「材料」にはならないコメントでした。
三指数ともに、期待感でやや上昇したものの、陰線で終了。やはり、業績
と金利の実績が出てこない限り、上値を追うのは難しい、という事だと
考えています。
日本市場は、寄り付きは買い先行。明日のSQをめがけて上値追いかと見られ
ましたが、次第に売りに押され、大きく反落しています。
日経平均は「陰線」「ラッパ足」です。しばらく調整局面が必要だと考え
ています。
■本日、日本市場は「円高」を理由として下げが語られています。
本当に、「円高」が日本経済に悪い影響を与えるのか、明確な議論が無いと
考えています。
日本経済は再び、加工輸出産業へ転換を図ろうとしていますが、現状は、
内需と外需の比率は、半々であり、幾分内需の方が比率が高い状況です。
単純に考えれば、「円高」は、内需産業にとってプラスに働く方が大きい
と想定しています。
トヨタなどの自動車産業は「円安」の方が利益が増えますが、すでに、為替
に影響されにくい体制を整えています。
つまり、「円安」の方が日本の利益が格段に増えるという事は、一部の
企業を除いては、それほどでもないと考えています。
■海外投資家が、日本株に投資を行う場合、ドルやユーロを売却して「円」
を買います。「円高」要因です。
逆に、日本株を売るときには「円」を売り、ドルなどの通貨に戻します。
「円安」です。
なんとも株式の売買だけを考えると、「円高」=「株安」「円安」=「株高」
という図式は、おかしな感もあります。
本日の下げは、明らかに相場の「息切れ」です。
今月最大の上値追い材料だった「メジャーSQ」がほぼ通過しました。
今月は、調整局面が始まると想定しています。