なぜ注文が通らないのか?

皆さんこんにちはFXシグナル配信サービス担当の橋本です。

トレードをしていると、チャート上では予約を仕掛けた価格に到達しているのに、

実際に取引が開始されていないという現象がたまに起こることがあります。

証券会社側の不正や、取引ツールの不具合と考えてしまいがちですが、

実際はそのようなことはなく、きちんと理由があってこのような現象がおこります

先ず、FXでは売値と買値の2つの価格が常に表示されています。

海外旅行をされる方であれば知っていると思いますが、

空港で両替所の交換レートを見ると、日本円から外貨に両替するときと、外貨から日本円に両替するときとでは、交換レートが異なります。

この差額は取引手数料であり両替所にとっての利益になっているのですが、

この仕組みにはFXにも存在しており、1つの通貨ペアに対して、

売りの取引に適応される売値のレートと、買いの取引に適応される買値のレートがそれぞれ存在するのです。

そして、この売値と買値の差のことを専門用語で「スプレッド」と言い、FXでは常に売値よりも買値の方がスプレッド分、高い価格になっています。

では、本題のなぜ価格が到達しているのに成立しない注文があるのかという話に入りますが、

例えば、わかりやすい数字で、「1ポンド=150.000に到達したら買う」という買いの予約注文を仕掛けたとします。

この場合、「買い」の注文ですから、ポンド円における買値の方が150.000に到達するとこの取引が成立します。

ただ、ほとんどの証券会社では表示されているチャートが売値の価格を元にした値で表示されているのです。

(もちろん設定を変更すれば買値の価格を元にしたチャートに変更することもできますが)

その為、チャート上で見えている値が150.000に到達し、注文価格に到達しているように見えても、それは売値がその値に到達しただけであり、

スプレッドの数値分、高い値となっている買値はまだ150.000には到達しておらず、買いの注文が成立しないという現象が起こるのです。

スプレッドの値は証券会社によっても、通貨ペアによっても異なりますが、数値としては微々たるものですので、上記のような現象はそれほど頻繫に起こる訳ではないのですが、

スプレッドの値が大きければ大きいほど起こる確率は高くなりますので、

証券会社を選ぶときは、自分自身が扱う通貨ペアのスプレッドがなるべく小さい会社を選ぶことをお勧めいたします。