損切りをしなければ負けにならないという考え方について

皆さんこんにちはFXシグナル配信サービス担当の橋本です。

FX(外国為替証拠金取引)では、ポジションを開いた瞬間から、その取引の損益が動き始めます。

しかし、実際の損益が確定するのは、ポジションを決済した時点です。

決済をするまで表示されている損益は「含み益」「含み損」と言い、

これは、価格の変動によって日々変化するものですが、決済を行わない限り、これらの損益はあくまでその時点での暫定的な数値であり、現実のものではありません。

時折、「損切りさえしなければ、絶対に負けない」という理論を耳にすることがあります。

この理論は、含み損が発生しても決済を行わずにポジションを持ち続けることで、いつか価格が回復し、含み損が解消されるという考え方に基づいています。

確かに、理論上は正しいかもしれません。しかし、現実にはそう簡単ではありません。

先ず、FXには「強制ロスカット」というシステムがあります。

これは、含み損が証拠金の一定割合を超えた場合、証券会社が強制的にポジションを決済し、損失を確定させる仕組みです。

そのため、ポジションを無限に持ち続けることはできません

価格が回復するまで待ち続けるためには、莫大な証拠金が必要となる場合もありますし、実際に通貨の価値が大きく下落した場合、強制ロスカットを避けることは非常に困難です。

さらに、FXでは証拠金を担保として取引が行われます。

ポジションを保持している間、その証拠金は他の取引に使うことができません。

含み損が解消されるまで長期間ポジションを保持し続けるということは、その間、資金が拘束され、遊んでいる状態になってしまいます。

これは非常に資金効率が悪く、他の有望な取引チャンスを逃してしまう可能性があります。

もちろん、スワップポイントを狙って長期間ポジションを保持するという戦略的な方法もあり、この場合は損切りをしないことが合理的である可能性もあります。

しかし、単に「損失を確定させたくない」という理由で損切りを避けるのは非常に危険です。

市場の動きは予測不可能であり、損失が拡大するリスクも高まります。

そのため、損失を早めに切って次の取引に進むことが、長期的には成功につながる可能性が高いでしょう。

FX取引では、冷静な判断とリスク管理が不可欠です。

損切りを恐れず、適切なタイミングで決済を行うことで、資金を効率的に運用し、利益を最大化することが重要です。