市場の目「根拠なき楽観」(2025.07.15)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに小幅な上昇。
特段の材料もなく、「サマーラリー」に向けた「嵐の前の静けさ」
かもしれません。

日本市場は、参議院選挙結果待ちです。
とはいえ、今回の選挙結果  で、政権が後退するまでの事は
起きません。
政権運用の不自由さが、際立つだけです。」

■アメリカでは、各企業の半期決算開示が始まりました。
関税の影響を感じさせないほどの好調さを開示する企業が多くあります。

アメリカの内需企業も順調な決算が開示されています。

本来関税の影響が出てもいいはずの業種で、影響が感じられません。

関税が宣言されて、急速に在庫を積み上げた各企業の営業努力が
実を結んでいる、ということかもしれません。

しかし、これは長続きはしません。

ある時点で、関税が上乗せされ、価格が階段状に上がります。

とはいえ、これが「インフレ」につながるかというとそうではないと
考えています。

一過性での物価上昇が示現して、その後、緩やかに価格が下落していく
という展開になると考えます。

■関税で困るのは競争力のない「コモデイテイ」製品だけだと考えています。
特色のある、代替のできないモノは、関税により、価格が上がるだけです。
困るのは、アメリカ国民だけです。

例えば、命に係わる医薬品は、使わざるを得ないはずです。
そんな医薬品には関税の脅しは効きません。

「デイール」は、双方の利害が一致して成立するのです。

■日本市場は、模様眺めが続きます。

「関税交渉」成立までは動きが基本とれないからです。