有料会員向け資料「サンプル」(2024.03.03)

市場の転換期ですので、サービスとして有料会員向け情報のサンプルをお送りします。

座学もいいですが、投資のスキルを上げるためには、誰かにチェックしてもらう事が

進化を早めます。

このレポートを参考にしていただくとともに、ZOOMでの対面講習も検討してください。

「今週の気になる銘柄(2024.03.03)」

「メジャーSQとドル建て日経平均の新高値目標」

■アメリカでは雇用統計などの経済指標の開示が出てきます。

すでにアメリカでは次の材料が出てこないと、指数の上値は、重たい水準になっていると考えています。

既にニューヨークダウ三十種の平均PERは27.2倍となっています。

ナスダック平均は34倍程度まで上昇しています。

PERの逆数である期待収益率はいずれも3%前後です。

現状のアメリカの債券市場の利回りと比較すると、株式の割高感が際立ちます。

つまり、今後ニューヨーク市場が上昇していくためには、業績が具体的に増益を開示して、増益となり、PERを押し上げるか、金利低下が顕著になり、期待収益率の低さが正当化されるかいずれかです。

■FRBのパウエル議長も、金利引き下げには慎重なコメントが続きます。

アメリカの個人消費は、「株高」によってもたらされています。昨年から続く「学生ローンの支払い免除停止」や「QT」

の進行「金利の上昇によるローン負担の増大」などで、本来株価上昇は緩やかになるはずなのですが、株価の想定以上の上昇が個人の懐を豊かにして、投資へ向かわせているのだと想定しています。

もちろん「賃上げ」が定着していることと「インフレ」が沈静化し始めていることも大きな要素ではあります。

しかし、金利が、好景気の影響で下がらず、消費が好調なことでインフレ率も下げ渋るとなると、企業業績がよほどいい数字が出てこない限り、この高いPERを維持することは難しいと考えています。

とりわけ、ナスダック市場には影響が大きいと考えています。

そのため、ニューヨーク市場は三指数ともに横ばいを想定しています。

業績の数字を待たなければ、高い株価水準を維持することは難しいと考えるからです。

■日本市場も同様です。株価水準の上昇により、日経平均の平均PERも上昇しています。

ニューヨーク市場よりは低い数字ですが既にPERは16倍から倍の水準に到達しています。

相場をけん引している値がさハイテク株のPERはアメリカの同様の株式と比較しても遜色がない程買われています。

つまり、日本でも、業績などの数字が上振れしない限り上値を追うのは合理的に考えると難しい水準に到達しているとも言えます。

■しかし日本市場には可能性があります。

日本企業の「慎重すぎる」特性のおかげで、二月の第三四半期決算開示で増益を開示しながら通期見通しは据え置きとしている会社がありました。

日本独特ですが、決算が締まるのを前に塩手、つまりはさまざまな権利関係が発生する三月に「上方修正」「増配」「株式分割」などの開示をする会社が多いという事です。

想定通り先週三月に入ると同時に「パナソニック(6752)」が「増配」を開示しました。「三井不動産(8801)」も「株式分割」と「株主優待」を開示しました。

先週もコメントしましたが、3月は、海外投資家や日本の機関投資家も「売り先行」で、「利益確定」や「ポジション調整」を行う可能性があります。

「売り方」がやや優勢になりますが前述した「増配」「株式分割」「上方修正」などの好材料がどこまで「買い方」を力づけるかが課題だと考えています。

■特殊要因として、今週末の「メジャーSQ」の算出を考えるべきです。

既に上値追いをけん引してきた「値がさハイテク株」のPER等は「割高感」さえ見えてきています。

しかし、SQを巡る仕掛けの主体である海外投資家から見ると、未だ考慮する要素があります。

ニューヨーク市場では、ダウ平均、ナスダック、S&P500ともに史上最高値を更新しています。

ドル建ての日経平均の史上最高値は2021年2月付けた281.29ドルです。

為替を150円とすると42193.5円となります。

この数字が海外勢の仕掛けの目標株価となると考えています。

既に、先週末のCME日経平均先物は、「40190円」で、終了しています。

日経平均、「40000円」という数字が意味を持つのではなく「42193.5円」を意識した動きになると考えています。

ただし、この数字が今週の「メジャーSQ」で実現するかどうかは分かりません。

しかし、ニューヨーク市場が停滞を続けるとなると、ニューヨーク市場に比較してPERなどが「割安」な日本市場が、海外投資家の「稼ぎどころ」となる可能性があります。

「売り方」「買い方」の攻防戦と同時に、海外市場の状況もことさら影響力が大きくなると考えています。

■今週の気になる銘柄は、上記の理由により、難しい状況になっていると考えています。

ただし、日本企業のとりわけ半導体関連企業などは、来期のV字回復を企図している会社が多くあると想定しています。

来期決算の想定が開示されてくる4月から5月の決算時には、業績の好調さを背景として、減殺の株価を押し上げる可能性が高いと想定しています。

つまり、買い戻すチャンスは来月以降出現するという事です。

保有銘柄が上昇している場合「逆指値注文」を出してリスク回避を行う事に留意してください。

気になる銘柄は以下です。

・帝人(3401)株価:1277.5円 ロスカット:1255円 ・クラレ(3405)株価:1521円ロスカット:1493