代表中野を嗤え「上がらない時は下がる」(2024.02.29)

「株のからくり「上がらない時は下がる?」(2024.02.29)」

「株価が急騰した後、上値が厳しくなると、途端に急落し始めることが
良くあります。

その現象はなぜ起きるのでしょうか?
市場参加者の投資資金の性質に起因するものかもしれません。」

■株式市場に参入してくる投資資金は様々です。
個人投資家、投資信託、年金、事業法人、生命保険、銀行、海外投資家
などなどです。

投資主体が多様出ると同時に、その投資目的、実現しようとしている目標
等も多様です。

中長期的な株価の成長を期待する投資家は、想定している株価を超えた場合
上昇した銘柄を売り、まだ上昇していない銘柄を買うなど、銘柄の入れ替え
等を行います。
しかし、中長期の投資家にとって、株価の変動の原因となることは、避ける傾向
があります。
自らの売買で、相場が大きく変動するようでは、適正な運用ができないから
です。

■短期の投資家は違います。
個人投資家や海外投資家の中には、短期での利幅取りを目的とする投資家が
多く存在します。
むしろ、そういう短期投資家の方が多いかもしれません。
投資資金の総額では、中長期の投資家の方が累積では資金量が大きいのですが、
相場の局面局面では、集中的に投資を行う短期投資家の影響力の方が大きく
なります。

短期投資家の目的はシンプルです。
短期で利益を上げる事です。
その戦術は、買いであれ、売りであれ、「短期的に利益が上がる」ことを前提
にしています。

そのため、株価が上昇過程に入るときに、最終局面ではこれら「短期投資家」
が活躍することになります。
最終局面で、跋扈して、相場が荒れるときこそ、相場の変動が際立つからです。

■「短期で勝負」が基本戦術であり、基本戦略でもあります。

そのため、相場が上方硬直性が強くなると、理由が何であれ、相場が動きやすい
方向に、短期資金は動きます。

まるで、「液体」の動きのようです。
「液体」は、流入してきて先に進めなくなると方向を変えます。
横であり、縦であり、そして、逆流することもあります。

相場の需給関係を考え、需給関係のアンバランスを考えるとき、短期資金の
こういう動きの性質は、考慮に入れなくてはなりません。

相場が急騰して短期資金が一気に流入して勢いが出る、しかし、なかなか上に
いかないとなると逆流することもある。
という事です。

「上がらない時は下がる」という事は特段の理由が無くても起きるのです。