代表中野を嗤え「為替市場の実需と仮需」(2024.01.18)

「株式市場では、「円安」だから「株高」あるいは「円高」で、「株安」
等というコメンテーターが多く存在します。

さて、それは相関関係があると言えるのでしょうか。」

■企業などによる輸出入取引、投資取引などにより、発生する為替取引を
「実需」と言います。

実需を伴わない短期的な為替変動で利益を獲得しようとする取引を投機と
言います。「仮需」=「投機」ととらえてもいいと考えます。
外国との取引の内、実需によるものが1割、仮需によるものが9割とされ
ています。

「仮需」として、為替取引を最も行っているのが金融機関です。

しかし、「仮需」と「実需」は互いに影響を与えます。

日本企業の海外法人の利益や配当を日本本社へ送る場合「実需」の「円買い」
が発生します。
また、日本企業による海外企業の買収などの場合には、「円売り」が必要と
なります。

その「実需」による為替の変化が、為替市場の「仮需」が中心の相場にも
影響を与えます。

小さいほうが大きい方を動かすという事もあるのです。

■株式市場との関係はより単純に考えられがちです。

「円安」になれば、輸出企業が「差益」を増やすのではないかと考えます。
「円高」になれば輸入が多い企業の「差益」が増えると想定します。

現実には、リスクヘッジを各企業が行っており、なるべく日々の相場の変化に
業績が変動しないよう努力をしています。

「円安」傾向が継続的に続けば、輸出企業には確かにメリットはありますが、
それよりも、企業にとっては、主体的な活動で利益を拡大していくことが
課題です。
「為替」相場という管理できないもので利益が左右されるのは、「よしとしない」
会社の方が多いのではないかと考えています。

■「円安」は輸出企業が多い日本では「株高」「円高」は、逆に「株安」という
構図はわかりやすいですが、物事はそう単純ではありません。

日本の株式市場に世界から注目が集まっています。
アメリカをはじめアジア諸国や欧州からも投資資金が流入しています。

その資金の一部は、為替ヘッジ付きで行われる投資と言われています。

つまり、「株高」になると、「円を売り、ドルを買う」ことを余儀なくされる
「実需」が存在するという事です。
逆の行動もあります。

従って、「円安」だから「株高」なのではなく、「株高」だから「円安」になる
可能性が上がる、と考えるほうが、合理的なのかもしれません。

一見正しく聞こえるものに対しては、一度自分の頭で考え直してみる、という
行動がとりわけ投資の世界では重要だという事です。