代表中野を嗤え「節分天井彼岸底」(2024.02.05)

「株式相場の格言で、良く聞く格言の一つです。年が変わり、最初の四半期
の中で中間点が「節分」、終盤が「彼岸」という事でしょうか。

年によっては「節分底彼岸天井」という事もあります。
今年は、どうでしょうか。」

■年が変わるときは、相場の変化が起きやすい時でもあります。
海外投資家の市場シェアが高い現在では、新年度に入る1月は、年度初めの
勢いが出ることが良く起きます。

日本の個人投資家も、年末までに、前年の「損益通算」などのための売却を
終了させ、投資資金が手元にある方が増加し、新年は、新しい心持で相場に
参入する投資家が増えます。

そのため、年初は、「売り」から入るか「買い」から入るか方向性が決まる
傾向が強く、その勢いが一息つくのが、「節分」の時節になることが多い
と考えています。
その勢いが、「売り」先行であれば「底」に「買い」先行であれば「天井」
になることが多いという事だと考えています。

■s堂場が上昇時には、「買い」需要が先行します。「買い」方は利益を最
大にするため、慎重にコストに留意しながら買い進めます。
上昇過程が時間がかかるのは、「買い方」の慎重さが背景です。

やがて、株の売りが枯渇し、ある程度上値でなければ株が仕込めない水準まで
到達します。
その段階で、上値が付けられます。それをきっかけとして、買い方は、上値を
少しづつ取っていきます。かくして株価は上昇します。
「売り方」は、上値上値で売り物を出して相場の上昇を確認します。

やがて、買い方の中から短期で勝負をしたい投資家が登場します。
成り行きで株式を集めようとして、株価が急騰します。

株価の上昇速度が急速に上がることで、企業の業績の伸び率やPER、PBRの
割安感の修正などの合理性を無視した動きになることがあります。

この時点でこれまで投資してきた「買い方」は利益確定に入ります。
また、売りを手控えていた「売り方」も売ります。

相場の「天井」形成です。

■「買い方」は慎重に買い進めますから上昇は緩やかですが、相場が転換した
時には、一斉に売りに回りますから相場の下落は急激になります。

「売り方」は、「換金」が目的ですから、指値の解をめがけて売り崩していく
からです。

「天井」かどうかを考えるときには、株価の上昇速度で考えます。
緩やかな上昇をしてきた株価が突然急騰する形は、極めて天井が近い時に
現れる印ではあります。

特段の材料がないのに、株価が急騰する、そういう時は「買い方」に変調
が起きている証左だと考えています。

■さて、現在の日本市場はどうでしょうか。
いささか、「変調」をきたしているような状況が垣間見えます。

「節分天井」ではないかと考えている次第です。

「彼岸底」は、天井圏の整理が「彼岸」の頃には収束するという経験則
でもあります。

また、三月を決算期とする会社が大半であり、「配当」「株式分割」「株主優待」
等の権利を取得するためには、「彼岸」前後に株主になり、期末を通過する
事が必要です。

従って、「買い」が入りやすいという事があります。

また、期末を前にして、「増配」「分割」などの資本政策を開示する最後の
タイミングが「彼岸」前後になります。

そういう開示が出てくると、「買い方」を刺激します。

「彼岸底」の背景です。