代表中野を嗤え「PBR1倍割れ問題」(2024.01.29)

「日本証券取引所が推し進めている上場企業の「PBR1倍割れを解消」
する方針は、企業に資本政策を再検討させるきっかけとなりました。

PBRの計算式で、カギを握るのは株価です。
株価が上がれば、PBRは上がります。
日本証券取引所が要望していることは、「株価を上げる」政策を考える
という事です。

しかし、株価は会社側が意図して動かせるものではありません。」

■企業の健全性を考えるときに、自己資本比率の高さや負債の少なさを
上げる人が多くいます。

自己資本比率が極めて高く、負債がゼロの会社は、確かに、倒産する確率は
低くなります。

しかし、株主の利益を最大限にする政策かと問われれば、そうではありません。

企業が事業を行うに際して、売り上げを伸ばす、利益が伸びる、株主の利益が
増える、という循環を考えると、自己資本だけでなく、コストが決まった負債を
活用したほうが、株主にとっては、一株当たり利益が増加することになります。

無借金経営は、企業の健全性を示す有力な指標ですが、必ずしも株主の利益
とは合致しないという事です。

株価を上げるという事は、一株当たりの利益を最大限にするという経営を
行うという事でもあります。

■不必要な負債を使って、株主利益を増やすというのは、健全な方法ではあり
ません。
成長できる事業モデルを構築して、事業が拡大する時に自己資本と他人資本
(負債)を活用して、効率的に利益を増やす政策が必要です。

自己資金でできる範囲の事業成長であればリスクは減少しますが、未来の成長
に対する期待の表れである株価にはあまりプラスとはなりません。

「PBR1倍割れ」を解消するために、配当金を増やす、自社株買いをするなどの
政策が最初に出てきますが、本質は、成長が期待できるビジネスモデルを構築する
新しい市場を開拓するなどの企業本来の努力が最優先であるという事です。

■株式を分析するには様々な指標があります。

融資を行う銀行と、株価の上昇を狙う投資家では、判断基準が異なるのは
当然です。

銀行は、融資の保全が最大の目的であり、投資家は株主利益を最大にすることが
目標だからです。

過去を重視する銀行と未来を重視する投資家、その違いは鮮明です。

株y式投資の銘柄選択を行う際には、銀行目線ではなく投資家目線で行うことが
極めて重要なのです。