代表中野を嗤え「「円高」だから「株安」「円安」だから「株高」?」(2024.03.13)

「日本市場では「円安」が買いの材料となり、「円高」がウリの材料に
使われることが良くあります。

現実的な相関関係はあるのでしょうか。」

■3月は日本の多くの企業の決算期です。海外にある支社や法人から、配当金
や利益が本国の日本へ送金されます。

現地通貨を売り「円を買う」ことで実行されます。
「円安」であれば、日本の本社の利益は「円ベース」で、増加します。
その意味では、「円安」は、企業収益にプラス要因と言えます。
「円高」は、マイナス要因です。

「円高」は、輸入が主体の「石油」「石油化学」「電力・ガス」「食品」
「衣料品」などの会社にとってはプラス要因です。

とりわけ生活者にとっては、「円高」により、「石油化価格」が下落して
電力料金やガス料金が安価になることは大きなプラスです。

思い出してください。

2000年以降、石油価格の急上昇が起きたにもかかわらず、日本国民は
大きな不自由を感じずに済みました。
それは「円高」のおかげでした。

■日本の多くの製造業は、「円高」のおかげで日本での製造がコストに合わなく
なり、海外で生きる道を選択しました。
そのため、「円安」は、利益をかさ上げする要因になりました。

しかし、「円安」は、海外とのコスト差を縮小させており、いつまでも海外での
製造などを継続する必然性を失わせています。

為替の変動は、企業経営にとって、不安定要因です。
「円安」であれ「円高」であれ、相場水準が「安定」していることが好ましい
のです。

■企業における「円高」「円安」の影響が出るのは、実は、年二度の決算時に
反映されるだけです。
現実的に為替に大きな影響を与えているのは、企業活動による為替需給では
無く、投資家による為替需給だと考えています。

つまり、日本市場に大量に資金が流入している海外投資家は、株式取引に
紐づけて為替をヘッジしています。

株価が上昇して、利益確定が増えるときは「円売り、ドル買い」が進行します。

逆に、株価が下落している時に買い増しが入るときには、「円買いドル売り」
が入ります。

株価が上昇して、海外投資家の売買が増えるときは、相殺すると「利益確定」
の売りが若干多くなり「円安」が進みます。
株価が下落して、海外投資家の売買が「買い」が多くなると「円高」へ進みます。

「円安」だから株が上がるのではなく、「株高」だから「円安」になるのです。
逆も同じです。

まるで犬や猫が、自分の尻尾を追いかけまわすような話ですが、現実的には、
「為替」と「株価」の関係は、一昔前とは異なり、新しい要素が加わっている
という事だと考えています。