代表中野を嗤え「不思議な上げ」(2024.04.30)

「「下げに不思議の下げ無し」「上げの不思議の上げあり」とは以前にコメント
しました。
とりわけ、決算開示の時期には、決算数字からみた株価の先行きに対する見方
が大きく裏切られることが良くあります。

「不思議の上げ」に見舞われるからです。」

■「不思議の上げ」が起きる銘柄は、出来高や時価総額の大きな銘柄に限定されます。
「不思議の上げ」の背景には、「信用の空売り」「踏み上げ」「オプション」などの
さまざまな要素が絡んでいるからです。

また、AI投資で、システムを組む場合の条件面でも、時価総額や出来高の少ない
銘柄はその対象にならないことが多く、必然的に、さまざまな思惑が出てくるのは、
ある程度規模間の大きな銘柄に限定されるという事です。

■業績の結果と時期に対するガイダンスが株価を決定づける要素です。
これは変わらない事実ですが、その判断が、投資家により異なるのです。

終了した決算期の結果に関しては、ある程度、株価に織り込まれています。
これからの株価を判断するには、終了した期の決算数字を眺めていても判断は
出来ません。
未来の業績に思いをはせて、そこから現在価値を計算するのが株式投資の常道だからです。

ガイダンスが重要なのです。

さて、「今期見通し」として、語られるガイダンスは、投資家により様々に読み替えする
事が可能です。

「今期減益」をガイダンスしても、円ドルの想定を現在価値より大幅に円高で設定して
いたりすると、単純な減益想定とはとりません。
「為替差益」を計算すると現実的には「増益」ではないかと計算しなおして、見通しを
設定します。
また、週末に開示された場合、PTSなどで売り込まれていると、信用の空売りも増加して
います。
増加した売り方を見据えて、あえて、買い仕掛けを行い、「踏み上げ」や「買戻し」
を呼び込み株価を上げる事も仕掛けます。

旨く嵌まるとまさに「不思議の上げ」になります。

しかし、継続するかどうかは疑問です。

■決算短信は、したがって、よく読み込むことが必要です。
決算開示前のその銘柄に対する評価は、株価で示されています。
高い評価が無ければ株価は下がり続けています。

その空気感で、決算が開示された場合、市場の見方は「下げバイアス」に傾いている
事が多くあります。

決算開示後、一段と売り込まれますが、よく短信を読み込んでみるとその下げが
大底になることが良くあります。

下げ過程が長く続いたことで、主要な投資家が姿を消し、短期投資家や、塩漬け投資家
以外に保有者がいなくなっている場合、愈々ダメかと投げが出ます。

大底になる背景でもあります。

「下げに不思議の下げ無し」ですが、そういう時期の下げは短期間で終了して、反転に
転じることも多いものです。

■決算時期は、短期投機筋が跋扈する時期です。

「不思議な上げ」「不思議な下げ」も出現します。

この期間は静観する、と決めるのも正しい選択だと考えています。