代表中野を嗤え「半導体の需要と供給」(2024.03.27)

「半導体関連銘柄の上昇が年初から際立っています。その値上がり率は、
ここ10年間で最速であり、最大です。
しかし、半導体関連株は、周期的な動きをします。
つまり、数年に一度急上昇して、また、急激な下落をする傾向があるのです。

何故なのでしょうか?」

■半導体は、古くは「産業のコメ」ともいわれました。社会の隅々まで
半導体が活用され、DX化が進み効率化が進展しているからです。

しかし、技術開発が、止まるわけではありません。

問題は、開発された最新半導体が、各種デバイスに組み込まれるまで時間差が
有ることです。
また、半導体の能力進化が早すぎると、製造する側の対応がすぐにできない事
です。

つまり、先端半導体を組み込んだパソコンやスマホが、発売され、普及し、
半導体の製造コストが量産化で、低減する前に、次の先端半導体が出てくること
が、大きなリスクなのです。

また、最新鋭のデバイスが次々に出てくると、大量に製造してしまったデバイスの
在庫リスクも出てきます。

半導体の進化は、私たちの社会に大きな貢献をしてくれますが、それに対応して
行く企業にとっては、大変な労苦が必要だという事です。

■アメリカでは、先端半導体を開発する企業は沢山あります。
「エヌビデア」や「アーム」のような会社に代表される半導体開発会社は、開発
コストが多大に必要です。

しかし、その製造は、外部に委託しています。

開発コストに比較して、製造コストは、大きく、また次々と進化している技術に
対応するための設備投資が毎年のように必要です。
在庫を抱えすぎて「償却コスト」が必要になることも多くあります。

そのために、アメリカでは、半導体の「製造」に関しては、放棄したと考えています。
アメリカの現在の「近代資本主義」の考え方の中では、この膨大な投資とリスクには
耐えられないからです。

■そのリスクを担っているのが台湾の「TSMC」であり、韓国の「サムソン電子」です。

そして、日本国内でもそのリスクを背負う体制が国を挙げて推進されようとしています。

半導体にはサイクルがあります。
最先端半導体が完成して、各種デバイスやソフトに組み込まれて普及する頃に、早くも
次の半導体が出てきます。

製造する側は常に在庫リスクを抱えて経営をしなければなりません。

半導体関連銘柄が数年に一度上昇するものの、その後は低迷することが多いのは
こういう理由からです。
半導体業界の「宿命」とでもいうものです。

■半導体株が人気になり、株価が上昇すると「半導体関連投資信託」などが、発売されます。

しかし、そういう投資信託が発売されるときは、すでに半導体関連株式の株価の上昇が
一山超えつつあるときが多いのです。

「今売れてます」「人気第一位」などというポップを見るとつい心が動きます。
しかし、投資に関しては、そんな「同調圧力」に屈していては成功は覚束ないのです。