代表中野を嗤え「好業績の株安」(2024.05.14)

「決算の数字が「好調」であるにもかかわらず、その直後の株価が大きく
下落することが良くあります。

さまざまな投資システム上の理由があるにはせよ、投資家としては、あまり
気分がいいものではありません。

しかし、好業績の銘柄が株の評価を下げるような非合理な状態は、投資
タイミングを探るにはいい時期だと考えています。」

■市場コンセンサスは各社のアナリストが挙げるレポートに根差しています。

アナリストも人間です。そのレポートは冷静であることが求められますが、
必ずしも機械のような中立的な判断ができるわけでもありません。

またアナリストはいずれかの証券会社に属していることが多く、「営業バイアス」
が入ります。
つまり、どうしても「強気」に傾きがちな動きになるのです。

その「強気のバイアス」が入った「市場コンセンサス」に対して、不足している
として、株価が「自動的」に売られる仕組みを組み入れている「AI]投資家が
市場には多く存在します。

そのため、決算と同時に「脊髄反射」的な売りが出ることがあるのです。

■もう一つの「好業績の株安」の背景は、市場の期待感が異常に強すぎるとき
に起こります。

アメリカで「生成AI」をテーマとして、ハイテク半導体銘柄が買われました。
日本市場でも追随して、関連銘柄とされる「半導体製造装置関連」銘柄が
上値を買い進められ高い株価になりました。
結果として、「期待感」で作られた数字による「高い株価」が実現したのです。

しかし、「生成AI」半導体と「半導体製造装置」では、その事業における
収益モデルが大きく異なります。
アメリカの「生成AI」を設計している会社のPERと「半導体製造装置」会社が
同じPERという事は合理的に考えるとあり得ないのです。

しかし、市場では、「勢い」で、説明のできないことが良く起こります。

その場合、「好業績」を開示したにもかかわらず、「期待」していた数字には
大きく不足しており、株価が下落することになります。

■どちらの場合でも、株価が「不均衡」な状態が上昇過程でも下落過程
でも続きます。

「均衡」状態になるまで待つのが正解です。

その会社の株価が「均衡」に到達して、再び「不均衡」になるときが投資の
タイミングです。

投資タイミングが到来することに期待して待つのが正解です。