代表中野を嗤え「日本経済回復のシナリオ」(2024.04.11)

「日本経済は長引くデフレから脱却し、緩やかなインフレ経済に回帰
しつつある。
大幅な賃上げも実現して、個人消費もこれから増加してくるのでは
無かろうか。

日本の景気が回復するのであれば、ポテンシャルから考えても、割安な
日本株は「買い」である。
というのが、株式市場でのメインシナリオです。」

■春闘での賃上げの回答は、予想以上に順調なものでした。
大企業を中心に5E以上の賃上げ回答が続き、インフレ率を加味しての
「実質賃金」のマイナスも間もなく解消されると想定しています。

しかし、2月決算会社の決算を見ると、必ずしも、シナリオ通りには
全ての会社が動いているわけではないと気が付きます。

デフレ経済下で、値上げができず、利益率を落としていた食品業界
や小売りなどの個人消費関連企業の売り上げや利益が、順調に伸びて
いるかといえばそれほどでもない会社が多いからです。

「値上げ」により、瞬間的な売り上げは増加しても、まだ、賃上げ
が浸透しておらす、消費者は「防衛的な消費」が中心であることが
多いのが理由です。

食品類の値上げは、最初は気が付きませんが、着実に増加しており、
消費を手控えるケースが増えているのではないでしょうか。

■社員の給与をふやして、自社製品の購入意欲を増す、という政策は
かって、よくとられました。

アメリカの自動車会社であるフォードが、量産車を普及させるときに、
自社の行員の給与を上げ、社員自らがフォード自動車を購入させるように
したことは有名です。
社員は、収入増で自動車を購入し、生活が向上した実感を持ち、会社は
売上が爆発的に増えることにより、売り上げも利益も増加する、そんな
関係者全員が利益を得る仕組みがかって存在しました。

現状の政府の意向も、似たようなシナリオにあります。

賃上げにより可処分所得を増加させ、消費を増加させる。それが、国内
景気をけん引する。そして、拡大再生産の流れに日本経済は再び回帰する、
というシナリオです。

■このシナリオが機能するかどうか、その最初の結果が、今回の各企業の
決算です。

シナリオに従い、期待感を持ち株を買い進めてきたものの、現実は、
どうなのか、投資家は確認をしたいと考えています。

決算を前にして、日本株が足踏みを続けているのはそういう背景があるから
です。

「買いたい」意欲が満々の個人投資家が多く存在しますが、ここは、ほんの
わずかな時間を待って、出動したほうがいいと考えています。

「賢い投資家は、急がない」という事です。