代表中野を嗤え「株式相場と経済」(2024.05.28)

「チャートの動きは経済を反映した株価の動きを反映しています。
経済循環などの経済の大きな変動によりチャートは変化します。
経済は日々変化しています。

経済の仕組みは変化しない普遍的なものと、日々変化していくものに
分かれます。
経済が成長している限り、株価やモノの評価に「限界」があるという事
はないのです。」

■「株価を「高い」「安い」で考えると間違える」という事は何度も
コメントしてきました。

株価水準が上昇してくると、巷では「バブル」という言葉が、よく浮かび上がり
ます。
しかし、「バブル」という言葉の定義が「バブル」を語る人それぞれで、
定まっておらず、総括すると、「安値」からずいぶん上昇してきている、
という事に尽きるようです。

モノの値段だけに拘泥しており、その背景にある経済の拡大には、目が向き
ません。

皮肉なことに、「バブル」だと喧伝する人が増えるほど、市場には「慎重さ」
が回復します。
そして、相場はその「慎重さ」に支えられて上伸することが多くなるのです。

■「バブル」の定義は様々ですが、この欄では、「バブルとは、適正価値を
合理的な説明ができないほど不均衡な価格で取引される状態」だと考えて
います。

「価格」を絶対的なものと考えて、「高い」「安い」で考えていると、自分が
考えている水準以上に「高く」なると「バブル」だと喧伝します。
しかし、「価格」の上昇が、「価値の拡大」と連動しているかどうかが問題で
あるのであって、「価格」だけが「高い」「安い」で「バブル」と判断する事
はできないのです。

経済が成長していれば株式に代表される「モノ」の価値は上昇します。

背景にある「経済」の動きを理解しないことにはその価値が「適正」であるのか
否かは判断できません。

■株価が「バブル」であるかどうかを判断する基準の一つは「益回り」です。

お金は極めて合理的に動く性質があります。
つまり、リターンが小さいほうから大きい方へ移動するという事です。
その基準となる計算式が「益回り」です。

一年間で、どのくらいの利益を生み出す可能性があるのか、それを株価と比較して
利回りを計算するのが「益回り」です。

「益回り」と合理的な比較をされるのが「国債金利」です。
元本が保証された「国債」とリターンが「期待」されているだけの「益回り」
ではリスクを考えると「益回り」の方が「国債」金利より高い状況が合理的な
事になります。

つまり、「益回り」と「国債金利」の金利差が「バブル」になりつつあるのか
否かの判断基準となると考えています。

日本の89年のバブル時には「益回り」が1%台なのに比して「国債金利」が8%という
とんでもない「逆ザヤ」となりました。
それこそが「バブル」です。

■人を引き付けるには「極端な事」をいう、と事は昔から伝承される
セールスの基本です。

自身の大事な資産を守るためには自信がきちんとした判断力を持つことが必要です。

改めて「バブル到来」を語る話には留意して当たるべきだと考える次第です。