市場の目「下落の割には値上がり銘柄の多さ」(2024.05.30)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに下落。とりわけダウ平均の下げ幅
が大きく、心理的な影響が大きく出ました。
また、債券市場も下落「金利がじり高」となりました。

日本市場は、寄り付きに大きな売りが出ましたが、徐々に持ち直しました。」

■アメリカではエヌヴィデア以外の銘柄は停滞もしくは下落しています。

アメリカの経済成長をけん引するのは「生成AI」であり、具体的な「データセンター」
等の増加が中心であるという暗黙知が完成しています。

そのため、「マグニフィセント7」といえどもエヌヴィデアと関連する銘柄以外は
冴えない動きです。
おおくは、エヌヴィデアのライバル企業でもあるからです。

「生成AI」がもたらす新しい社会は、まだ明確な姿が見えませんが、少なくとも
エヌヴィデアやデータセンターをアップグレードしていく企業には、その姿が
見えているのかもしれません。

企業部門における研究開発部門に効果が出て、その効果により「新製品」が
続々と売り出されていく、という事なのかもしれません。

経済が堅調であれば「金利低下」は難しそうです。

■日本市場は日経平均が下落た割には値上がり銘柄が過半数を超えています。

指数先行の市場ではありますが、指数に組み入れられていない中小型内需株
などの押し目買いが進んでいる可能性があります。

エヌヴィデアのCEOが自社の半導体製造に際して、AMD、アドバンテスト、スクリーン
レーザーテックなどの会社の協力が無ければ成立しないとコメントしています。

それらの銘柄の成長率はエヌヴィデアを超えませんが、ある程度高い成長率が
期待できます。(日本の二社はそれほどの見通しを出していませんが・・)

これ等の半導体関連の値がさ株が日経平均に与える影響度は大きく、指数投機家
にとっては、相変わらず重要なセクターであることは間違いありません。

低迷する日本市場です。
この停滞を改善するのは、「自社株買い」だと考えています。
リーマンショック後のアメリカ株式市場を支えたのは「自社株買い」でした。
その前例が日本でもこれから起きると考えています。