「週末のニューヨーク市場は金利の低下傾向を受けて、ナスダック市場は
堅調に小幅上昇、ダウ平均とS&P500市場は、小幅安でした。
欧州ではフランス株を中心に政治の極右化懸念から下落しています。
日本市場は、特段の悪材料が無い中、下げました。不思議の下げです。」
■寄り付きから日本株は売りに押されました。
大きな売りではないモノの、買い方が慎重であり、じり貧の動きとなった
モノです。
売りの「悪材料」が明確であれば、急反転を期待しての買いもなかなか
入りにくいというわけです。
引けにかけては「押し目買い」が入り、38000円の攻防戦は、維持して終了
しました。
しかし、下げるときには「犯人捜し」が始まります。
①日銀植田総裁の想定外の「タカ派発言」で、金利が上昇して景気後退が
進むのではないかと海外投資家が考えた。
②欧州の政治変化による財政悪化懸念などで、欧州投資家の売りが加速
した。
③トヨタが「型式申請」の不備のため生産再開が7月末まで延長される
などなどです。
■とはいえ、日本企業の業績見通しは、例年のように「上方修正」される
可能性が高まっています。
日本企業の期初の清朝見通しは「恒例」となっています。
今期早々の見通しは若干のマイナスです。
為替水準は145円程度が平均です。
既に為替だけでも上方修正の条件を満たしています。
今週から「株主総会」のシーズンが始まります。
明日は「トヨタ」の株主総会が行われます。トヨタはすでに決算開示時期から
業績の慎重すぎる数字を出しています。
おそらく、「型式認定」に関する不具合を承知したうえでの数字ではないでしょうか。
トヨタにしてみれば、関連車種の製造停止はすでに織り込み済みということだと
考えています。
■株主総会前に株価が下がりすぎると、「自社株買い」を発動する会社が多く
出現すると想定しています。
上値はまだ重いようですが、下値は限定的です。
売られすぎている銘柄群の仕込みタイミングの模索を始める時期だと考えています。