市場の目「地動説のアメリカ」(2025.05.07)

「昨日のニューヨーク市場は、相変わらずのトランプ発言で、下落
しています。
また、謎めいた「重大発表」を行うともコメントしています。

日本市場は連休明けで、大きな材料がありません。
決算待ちの動きです。」

■ベッセント財務長官が、スイスで、中国高官と面談を行うという報道が
されました。
トランプ大統領の「重大発表」とは、この会談に関係することだと
想定しますが、米中関係が簡単に落ち着くとは想定できません。

実績作り、あるいは、「勉強しろ」としかられた子供が「ちゃんとしてるよ」
と答えている状態と同じだと思います。
主観的には、常に動いているつもりなのでしょうが、実は何一つ実現して
はいないという政権の実情に焦りすら感じます。

アメリカはFOMCが開催されています。
現段階で金利引き下げは想定できませんが、アメリカ株を上昇させるのは、
トランプ大統領の発言ではなく、FOMCの金利引き下げだと考えています。

■日本市場は決算待ちが続きます。
週末のSQを前にして、本日も寄り付きから先物主導で株価を押し上げましたが
続きませんでした。
材料がないからです。
むしろ、FOMCが期待通り金利を下げてくれれば、日米金利差が縮小し、「円高」
になるとして、円高へ向かっています。

円高は、目下のところ株価を押しとどめます。

決算数字だけが新しい展開を呼び込んでくれると考えています。

■トランプ大統領の発言はまるで中世の「天動説」のようです。
「アメリカ」を中心に世界が動いており、「アメリカ」は全能の神であるか
のようです。

しかし実態はことなります。
矛盾はすぐに経済に反映されます。

トランプ大統領による「自爆テロ」のような政策は、転換を迫られていると
考えています。