市場の目「戻るアメリカ追随する日本」(2024.05.07)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに上伸。ダウ平均は4日連続、
ナスダック、S&P500は3日連続の上昇です。

日本市場は、昨日のCME先物の水準にサヤ寄せするように上昇しました。

しかし、アメリカの戻りはぜい弱だと想定しています。
日本市場は、想定以上に堅調ではないか、と考えています。」

■連休前のパウエル議長の発言の中で注目するコメントがありました。
「金利はすぐには下げられないが、上げる事はない(ニュアンス)」
「SQの速度を緩める」
という二点です。
それに伴い、アメリカの債券市場が買いを集め、金利が急速に低下して
来ました。
金利低下をうけて、ニューヨーク市場は上昇速度を速めています。

しかし、懸念すべきは、出来高の減少です。
とりわけ、ナスダック市場の出来高の減少は懸念すべきだと考えています。

■日本市場は、未だ決算開示の渦中です。
明日のトヨタ(7203)の決算開示が注目されます。

昨年末からの世界中での株高は、「生成AI」がけん引する新しい社会システム
の構築がテーマでした。
「最先端半導体」が導く新しい「AI」の世界とはどのような世界なのでしょうか。

しかし、いまだ、感動を覚えるような「生成AI」の使われ方は提示されていません。
「自動翻訳」で、外人との会話が便利になる。
「画像修正」で、SNSがより映えるようになる。
「書類作成」が便利になる。
「画像」作成がより現物に近付く。

というレベルでは、社会に影響を与えるのは限定的だと考えています。
限定的であれば、生産される「最先端半導体」の数量も限定的です。
大きな設備投資や生産拡大も必要ありません。

「生成AI」が生み出す新しい社会システムやデバイスの提案は、これからだと
考えています。

■「情報」を入手し、「学習」して、「指示」を出すというAIの利点は、
社会システムの中でむしろ生きてくると考えています。

テスラがAI研究に多額の資金を投じるとコメントしています。
そのAIは何に使われるのか。
おそらく「自動運転」への活用だと考えています。

EV一択の自動車産業は、ハイブリッド車や水素エンジンなど多様な選択肢が
使える時代に変化しようとしています。

「生成AI」の活用の本命は、「自動運転」にあると考えています。

トヨタが決算開示で、「自動運転」「生成AI」に注力するというガイダンスを
出してくれないか、と期待しています。