市場の目「模様眺め」(2024.06.07)

「昨日のニューヨーク市場は三指数まちまちの動き。景気の堅調とみられる
経済統計によりダウ平均は小幅上昇、金利の小幅上昇で、S&P500とナスダック
は下落しました。

今晩の雇用統計、来週に控えたFOMCを前に動きづらいという事です。

日本市場は、「マクロ」から「ミクロ」への動きが顕著です。
「マクロ」を目指す大量の資金が流入しませんから、出来高は膨らみません。
日本市場も来週の「中銀ウィーク」を前に模様眺めという事です。」

■アメリカに先行してEUが金利を引き下げました。
EUが発足して、ECBが出来てから初めての出来事です。
影響が注目されましたが、ニューヨーク市場には大きな影響が出ませんでした。

EU圏内の国々にはプラスの要素となりました。

EUは長引くロシアウクライナ戦争の影響で、経済成長が抑えられています。
GDPの成長率も少しづつ後ろ倒しされています。

そのため、今回のECBの金利引き下げは追い風になると考えています。

■日本市場は「材料難」です。
「上がらない」ため「下がる」材料を探して、短期投資家は動きます。

本日は「塩野義(4507)」が「肥満薬」の開発が上手くいっていないという
判断を受けて株価が大きく下落しました。
「肥満薬」の開発が現在までの株価に反映されているとは想定できず
なんとも不可思議な下落です。
「レーザーテック(6920)」が本日も荒れ模様です。「スコーピオンキャピタル」
の質問に対して会社側は、丁寧な回答を出しましたが、ファンド側は、満足
していないようです。
同社の高いPERやPBRから見て仕掛けやすいとファンド側は判断していると
考えますが、想定以上に抵抗が大きく、ファンドの対応が注目です。

「三井住友銀行」などが「トヨタ」株を売却するとメデイアに書かれ、
「トヨタ(7203)」株が下落しました。
「三井銀行」が倒産の危機にあるとき救済してくれた「トヨタ」株を事前の
話し合いもなしに売却するなど、ありえません。
この売りは、「トヨタ」の自社株買いで対応されると思います。
しかし、「三井住友銀行」のなんとも「恩知らず」な感じを再燃させることは
間違いありません。

「東京三菱銀行」にも子会社に不適切な事象があり、営業停止などの処分が
下される可能性があるとのコメントが出ました。
「銀行系証券会社」の「金融常識の無さ」はまだ継続しているのかと考えると
がっかりします。

■「上がらない」から「売りに回る」というのは市場が停滞している時に
良く起こることです。
相場の転機が近いという事だと思います。

「下がらない」から「買いに回る」という事も起こりうるからです。

日本市場は「上がらない」けれど「下がらない」状態でもあるからです。