「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに下落。メキシコ、カナダ
中国に対する関税の発動に市場が怯えた結果です。
本日のトランプ大統領の「施政方針演説」を確認したい気分も強く
反映したと考えます。
日本市場は、「施政方針演説」を聞いた後上昇。
いずれにしても中長期の投資家は見送り姿勢を維持しています。」
■トランプ大統領の「施政方針演説」は、あたかも「トランプ支持集会」
の焼き直しのようなありさまでした。
目新しいことは、あまりありませんでした。
「ロシア・ウクライナ戦争」の停戦に関して、「ゼレンスキー」氏
との再度の面会が想定されることぐらいでした。
それ以外は、「関税は必ず行う」「減税法案に賛成してくれ」「造船業」
を新興したい、グリーンランドが欲しい、などそれまで繰り返し発言
してきたことの繰り返しでした。
支持者やFOXでの視聴率を意識したのか、ショー的にアメリカ人が好む
様々な被害者や弱者を招待してのイベントが挟まれていました。
とはいえ、カナダとメキシコに対する25%の関税発動は、投資家にとっては
曖昧な状況が解消される「悪材料出尽くし」ではあります。
すぐには中長期の投資家は出てこれませんが、手控えから、やや前向きに
ようすを見るというところに進化したかもしれません。
■本日日本では「内田日銀副総裁」のコメントが出ました。
中立的な立場を表明されましたが、目新しいことはありません。
ただし、三月にも金利を引きあげるという話は、ややトーンダウンした感があります。
日本市場では、「株主優待」を採用する、強化するという会社が増加
しています。
短期志向の投機的海外投資家を重視した資本政策から、日本国内の個人投資家
のように長期で安定的に保有してくれる株主を重視する資本政策へ転換した
のだと想定しています。
まだ市場全体が不安定なため、期末の権利取りの動きは顕著ではありませんが
「株主優待」「増配」などによる個人株主の取り込みの動きは、長期的に
株式市場には好影響が出てくると考えています。