市場の目「腰の据わらない買い方」(2024.04.08)

「先週末のニューヨーク三指数は、三指数ともに上昇。しかしながら
木曜日の「ラッパ足」を否定できるほどの強さはありませんでした。

やはり材料難で自律反発が終了すると続かない印象です。

日本市場は週末のCME先物にサヤ寄せするように上昇しましたが、ニューヨーク
同様、腰の据わらない買い方で、戻りも限定的でした。」

■ニューヨーク市場でも上値を追うには、業績の確認が必要なところです。
決算開示が待たれます。

CPIなどで、強い数字が出れば、株式市場には悪い影響が出ます。
弱い数字が出れば、金利面では好感されますが、果たして、上値追いが出来る
程の動きになるか否か疑問です。

アメリカの「景気動向」「金利動向」「地政学リスクを利用した金先物・原油先物」
の上昇など、アメリカは、不透明な要素が多くなっています。

個別企業の好業績などの追い風が吹かない限り、中々相場として上値を追うのは
厳しいと考えています。

■日本市場も同様です。

CMEの先物が高いという程度の材料では、売り方の買戻し以上の腰の据わった買いは
期待できません。

そのため、大きく買戻しで上昇した後は上げ幅を縮小して終了しています。
また、陰線で終了しました。
短期で利ザヤを確保しなければならない内外の投機的な資金が、日米でまた、商品
市場で、蠢いていると考えます。

個人投資家の物色意欲は旺盛であり、久々に「グロース市場」が上昇しました。

しかし、個人投資家の多くが信用取引であり、上値追いの勢いが止まると、継続性は
失われます。

■相場の調整は「値幅」と「時間」が必要です。

「値幅」的には届いているのかもしれません。
しかし、時間はまだまだです。

本来3月中に時間的な調整が行われるべきでしたが、個人投資家の勢いにその機会を
喪失しています。

今回の調整は、今月中旬以降にはじまる決算まで続くと想定しています。

しかし、相場水準が高値を維持しているとすれば、決算のハードルは高めになっている
と考えるべきです。
最悪の場合、決算開示で相場が一段安という可能性もあります。

「逆指値注文」の活用を忘れないように。
くれぐれも「含み損」を持たないように留意してください。