市場の目「調整局面入り否定できず」(2024.04.02)

「昨日のニューヨーク市場は三指数まちまちの動き。ダウ平均S&P500指数は下落
ナスダックは小幅高という状況です。
三指数ともに、チャートの形は、あまり良くありません。

時間的な調整っが必要なのではないでしょうか。

日本市場は、日経平均はわずかな上昇です。しかし、昨日形成した「ラッパ足」
による「調整局面」の示唆を肯定した形です。

日本市場は3月と同様、調整期間に入ると想定しています。」

■アメリカでは、製造業景況感指数が順調に回復しています。
景気の後退や停滞を理由とする「金利引き下げ」の要素がさらに喪失しています。

半導体関連銘柄が、主力以外にも周辺銘柄に拡散して、SOX指数が上昇しナスダック
市場は小幅に上昇したと想定しています。

とはいえ、債券市場では、早くも債券金利が上昇傾向にあります。
株式市場が期待している6月からの金利引き下げは、遠のくかもしれません。
負債への依存度が高いアメリカの不動産業などは、戦々恐々ではないでしょうか。
不思議に堅調だとされている「新規住宅建設」も懸念されるところです。

個人投資家に資金が流入してくる4月です。

アメリカは、じり貧とはならない気がしますが、上値を狙うにはやはり材料が不足
しています。

■日本市場は、「機関投資家」による「期初の益出し」が原因で、株価がもたついて
いると言われています。
しかし、売買代金が4兆円台とあまり膨らんでいないことから、この益出しは長引く
可能性もあります。

3月は、個人投資家による「押し目買い」の「信用取引」で、「値幅による調整」
は、比較的短期間に終了しました。
しかし、今回は、決算イベントが控えており、期間も値幅も必要かもしれません。
値幅にして、あと1000円から1300円程度までの値幅調整が起きても不思議はありません。

個人の信用取引での「押し目買い」が先月は、成功したこともあり、今回も個人投資家
が「信用取引」で、買いに回ると想定しています。
「二匹目のどじょう」が得られるかどうか微妙です。

期間としては4月中旬以降の決算開示までは、大きな材料が出ないと考えているからです。

■電気ガス料金に対する補助金が間もなく打ち切られます。
開示されている電力会社の利益は、この補助金のおかげで、最高益を記録するなど
好調です。
利用者である国民との意識の乖離が進んでいます。

中東の戦争の影響で、スエズ運河が不自由になっています。天候の理由でパナマ運河
も通行が不自由になっています。
世界の物流ルートが窮屈になり運送コストが上昇しています。

「原油価格」「天然ガス価格」の上昇が進んでいます。

この段階での「円安」は、政府にも国民にも大きな負担が出てきます。

今年は、さまざまな波乱が想定されます。

日本株が果てしなく上昇を続けていくというバラ色のシナリオだけでは、運用できないと
考えています。

強い要素と弱い要素、冷静に対応することが必要です。