市場の目「陰線」(2024.02.02)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに反発。新規失業保険申請件数が
増加し、10年債金利が下落したことにより、再び金利に対するリスク懸念が
希薄化し、自律反発的に戻ったと考えています。

日本市場は、連動して強く始まりましたが、続かず「陰線」で終了しました。」

■ニューヨーク市場には、世界から投資資金が流入しています。
日本からも「NISA」枠での投資信託の多くが海外市場に向っており、その資金の
多くがニューヨーク市場へ注ぎ込まれます。

そのため、ニューヨーク市場は、下方硬直性が強まっていると考えています。

戦争や大きな経営破綻などの悪材料が出なければ、ニューヨーク株式市場は
堅調に推移するのではないか、そう期待させます。

■日本市場も特段の大きな材料はありません。
しかし、想定通り、決算開示を行う会社のなかで、大きな株式分割を開示する
会社、増配、自己株買いを開示する会社が増加しています。

個別企業のこれらの好材料の開示が、市場全体を活性化させていると考えます。

海外の短期筋は、来週に控えた2月のSQ算出が目標です。

1月の「36025円」を基準として、先物やオプションのポジションを構築している
と考えます。

来週は、これ等の動きが顕著になる週だと想定しています。

個別銘柄で、増配、自己株買い、分割などが市場では好感されています。
株式分割は本来株式価値には中立のはずですが、「新NISA」による個人投資家の
資金流入を期待させる株式単価の下落は好材料となります。

値がさ大型株がけん引する日経平均ですが、個人投資家にとって値嵩株は、
ややハードルが高い部分があります。
売買単価が下がることにより、より多くの個人投資家の資金が流入する可能性を
考慮すると、株式分割が好意的にみられるのは、合理的だと考えています。

■9日のSQ算出を意識した動きが想定される来週です。

決算開示も進みますが、決算を材料としながら指数全体が大きく動意づく
事を期待しています。