有料会員向けレポート・サンプル(2024.03.31)

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「決算イベントが終了し、市場は材料難」

「決算開示が始まるまでは調整が必要な業種銘柄が多発しています。」

■先週末のニューヨーク市場は休場でした。木曜日の三市場は、まちまちの動き。ダウ平均とS&P500は、上昇、ナスダックは、下落です。

週末開示された2月のPCE(個人消費支出価格)は、市場の予想通りの前月比+0.3%でした。

同日開催されたパウエルFRB議長は、「経済が堅調であり、失業率が低く抑えられている状況下では、「金利引き下げ」を急ぐ必要はない。「インフレ」の動向を見極めてからでも遅くはない。」という趣旨のコメントをしています。

市場が期待している6月からの年内三回の「利下げ」が実現するかどうかがニューヨーク市場の大きな変動要因となります。

ニューヨーク市場では、第一四半期の決算開示が早々に始まります。

ハイテク企業をはじめとして、上値を買い進める「材料」が乏しくなっている中で、好調な決算数字が出ること以外に「好材料」はありません。

ニューヨーク市場は、日本市場より早く決算が始まります。

■例年、アメリカの株式市場は4月が高いことが多くあります。

それは12月決算会社の配当支払いが4月に行われること、申告した納税額の超過分がやはり4月支払われることなどで、個人投資家の懐具合が潤沢になることがその背景です。

投資資金が増加し、決算開示が順調であれば、株式市場が賑わうのは自然の道理です。

「株は5月に売れ」という格言が出来たのは、4月に株価が上がることが多く、上昇した後の5月には利益確定を進めるほうが合理的であるという事です。

懸念されるのは、今まで相場をけん引してきた「ハイテク株」の上値が重くなると、増えた投資資金が「ミーム株」など、動きの軽い小型株に向かう事です。

「ミーム株」は、動きが荒く、「景気の好調」「金利引き下げによる成長の持続」「個別株の好業績」「生成AIによる社会の変化」などをテーマとする投資ではなく、刹那的な短期投資の流れになる可能性があるからです。

ニューヨーク市場も調整が必要な状況だと考えています。

「値幅」で調整するのか、「時間」で調整するのかいずれかですが、「値幅」調整で短期間に整理が完了するのではないか、と想定しています。

■日本市場は、先週までは期末特有の動きでした。

投資信託や年金のポジション調整に伴う売買、日経平均の銘柄入れ替えに伴う動きなど、決算期特有の動きで、水準が維持された感があります。

指数に組み込まれている銘柄、その業種などで、昨年からの相場の上昇が顕著な銘柄が多く、特段の材料がない中で、さらに「上値」を追い続けるのは難しそうな銘柄や業種が増加しています。

ニューヨーク市場以上に日本市場の方が調整が必要です。

株価が上昇しているときには、無限に上昇を続けると考えがちになりますが、やはり、相場は、伸び切ったままでは、上値を追えません。

「景気の回復」「半導体の生産急増」などの期待感で関連銘柄が上昇しましたが、具体的な「決算数字」と「来期見通し」が出てこないことには、上値を買いあがるには勇気が必要です。

日本株の調整は、決算開示が遅れるため、調整期間が少し後ろ倒しになると想定しています。

また、一部の期待が大きすぎる銘柄などは、決算数字により株価が反落する可能性も高いと考えています。

今週は、保有銘柄の見直しなどを進めるのが有効だと考えています。

■「マイナス金利の正常化」などの材料により金融株が上昇しました。

日銀の金融政策は、あとわずかの「金利引き上げ」が想定されますが、金融株への好影響がすぐに出てくるわけではありません。

配当が終了した金融株は、今後、景気の好調な地方を基盤としているか否かで、株価水準が異なると想定しています。

期末へ向けて、各地銀は、個人株主が増加していますが、当面金融を巡る政策変更のような材料は無いと考えています。

日本全体の景気の好転により金融セクターには、業績の向上が期待されますが、それも、個別銘柄によりけりという事です。

日本市場では、今週から二月決算会社の決算開示が始まります。

春闘での高額回答、景気の好転などで、消費関連、内需関連銘柄の好業績が期待されています。

しかし、すでに好調な業績を想定されて上昇している銘柄も多く、決算開示で「好材料出尽くし」になる可能性も否めません。

個別銘柄の株価水準に留意してください。

また保有銘柄の「逆指値注文」など株価反落に備える心構えをしてください。

■日本市場の主力である3月決算銘柄の決算開示が始まるまで、「時間の経過」という形で「調整」が起きる可能性が高いと考えています。

日経平均の上昇をけん引してきた「値がさハイテク株」の多くは半導体関連銘柄であり、アメリカの半導体関連銘柄が大きく下落しない限り、上値は狙えなくても下値は限定的だと考えています。

そのため、日本市場に起きる「調整」は、「値幅」ではなく「時間の経過」で起こると考えています。

■今週の気になる銘柄は以下です。

・日揮ホールデイングス(1963)株価:1490円

ロスカット:1400円

・千代田化工(6366)株価404円 ロスカット:380円

・東レ(3402)株価:740.1円 ロスカット:709円