代表中野を嗤え「材料出尽くし」(2024.02.06)

「主要企業の決算開示がたけなわです。決算開示を受け、いい数字が
でれば、株価はその後上伸し、悪い数字が出れば、株価は反落する。
そういう動きが出ます。

しかし、まれには、いい数字を出した後で株価が下落、悪い数字を出
したのに、株価が上昇、という事もあります。
何故でしょうか。」

■株価は、企業の業績に対する市場の想定で、決定されます。
前回の業績の開示以降に、新技術の開発や新しい事業モデルの開始などで
業績の改善が期待されるとなった時には、多くの投資家の期待があつまり、
株価が堅調に推移することが多くなります。

株価が、次第に下値を切り上げ、そのうちに上値を追うようにもなります。

さて、そこで、決算の開示時期が到来します。

■市場が想定した通りの好決算が出た場合、その決算と株価のバランスが
問題です。
それまでの期待値が大きすぎて株価が上値を追いすぎていた場合、決算
が、好決算であっても、失望で株価が売られることがあります。
「好材料出尽くし」です。

決算までのあいだ、市場が期待して株価は上値を付けますが、開示された
決算数字が市場が想定していたよりも好調であった場合、市場は、サプライズ
で、株価をさらに上値追いします。
「好決算を素直に評価」されるとなります。

業績が悪い時でも同様です。
想定以上に悪いと推測されていた銘柄の業績が、悪いけれども想定ほどでは
なかった場合、「減益」でも株価は買われます。

市場が、大きな減益や悪い材料を懸念して、株価を売り続けている時、
決算で、「悪材料」の内容、業績の悪い数字などが開示されることがあります。
その開示内容が、市場の納得を得られるような内容、明快でなかった「悪材料」
の中身が顕在化した時には、市場は、その時点で、株価との折り合いを
付け始めます。
悪材料と比較して、現状の株価は売られすぎではないか、あるいは、まだ
高すぎるのか・・
「悪材料出尽くし」となるかどうかは、その材料の市場での織り込みに
よります。

■株価の動きは、「需給関係」「需給バランスの変化」で、生まれます。

決算は、そのバランスを変化させるきっかけとなります。

市場の期待が大きすぎて株価が先行して上昇している場合、株価水準の訂正が
起きます。

今週は、そういう変化が起きる週だと考えています。