代表中野を嗤え「為替・補助金・政治」(2024.02.21)

「日銀のマイナス金利政策修正は、昨年来の市場関係者の関心
の的です。
日銀は、政治とは中立の立場で、経済運営の適切化、とりわけ
インフレの亢進による経済成長の鈍化を目的とする組織です。

日銀の金融政策は、世界経済が同質化する中で、さまざまな分野
で影響を与えることになっています。」

■「マイナス金利政策」とは、各銀行が中央銀行に預ける資金
に対して「マイナス」の金利がつけられる政策です。

そもそも、各銀行に、中央銀行に預ければコストが発生するため、
各銀行の利益につながるような、「融資」などの案件を増加させる
事を目的としたものです。

デフレ下で、民間の投資が増えず、「融資」が伸び悩む状態を
解消するために行われているものです。

■日本経済は、次第に、回復の基調を見せています。
GDPの成長が、二四半期連続して、前期比マイナスになったと
開示されました。
この「前期」とは、開示された「10月から12月」のGDPが、「7月
から9月期」に比較して、マイナスになったという開示です。

少し違和感があります。
「前期」比ではなく、「前年同期比」であれば、開示された「10月
から12月」のGDPは、プラス「1.1%」となります。
まるで印象が異なる姿です。

日本人の「自己肯定感の低さ」を基調とする思想がそうさせるので
しょうか。

現実の日本経済は着実に回復過程に入っていると考えるべきです。

■課題は、「円安」です。日米の金利差だけをその条件とすると
アメリカの経済好調のおかげで、アメリカの金利低下は後ろ倒し
されそうです。

そのため、「円安」が、長期化しそうな勢いです。

さて、話は飛びますが、日本ではあまり報道されませんが、中東の
戦争の影響が徐々に「原油価格」の上昇につながっつています。

スエズ運河が使えないことにより、日本の輸入コストは確実に上昇
していますし、世界の「原油価格」相場も上昇傾向です。

問題は、政府が実施している、電気料金などに対する補助金が、5月
に切れることです。
このままいけば、電気代や、ガス代は値上がりし、家計負担が増加し
ます。

■政治日程から、どこかで「国政選挙」を実施しなければならない
政権としては、人気がない現政権ももとで、さらに人気が下がるような
状況は避けなければなりません。

日銀は政府から独立した存在でなければなりませんが、政権にとって
重要な「為替」と「補助金」の問題は、何としても日銀の協力を仰ぎ
たいところです。

つまり、日銀の「マイナス金利政策」は、予定通り三月に実施される
可能性が高い、と考えています。

「為替」には影響しますが、「経済」や「株価」にはあまり影響しない
話です。

収益のマイナス要素が喪失する銀行にとっつては、追い風だと思います。