代表中野を嗤え「アクティビスト」(2024.06.07)

「株式を一定程度取得したうえで、その保有株式を裏付けとして、発行会社の
経営方針などに様々に提案を行う投資家の事を「アクティビスト」といいます。

「株主のために」という大義名分で、あたかも正義の味方のような提言を
行いますが、発行会社からするとありがた迷惑な人たちです。

現実的には、「アクティビスト」登場で変動した株価で、利益を確定する
投資家が多いようです。」

■株式会社は、株式の保有比率に応じて様々な権利が決まっています。

株式会社の運営の大元は「株主総会」であり、株主総会は多くの株主の総意で
さまざまなことを決定します。
しかし、その決議方式は「多数決」です。

とはいえ、少数株主のために、一定の比率を保有している株主には、「帳簿閲覧権」
等の権利を付与しています。

しかし、会社の経営陣からすると、「株主」は、特別な存在です。
なにしろ、持ち分が少ないとはいえ、「所有者側」にある「株主」ですから、
その意見に対しては真摯に承るのが礼儀です。

「経営陣を一掃しろ」「配当金を倍増しろ」「経営者を交代させろ」「自社株買い
を増加しろ」などなど「株主の見方」という大義名分を掲げ、提言を行います。

何度もコメントしてきましたように、日本企業は金融機関に対する不信感から
「内部留保」を大量に積み上げています。

いかにも効率の悪いこの経営姿勢に対しては、「アクティビスト」でなくても
一言提言したいと思う状態です。

■企業経営者も変化していないわけではありません。
「内部留保」を積み上げるあまり、「株主への還元」「新規投資」などに遅れが
出始めていることを認識しています。

誠実で株主の事を考えている経営者程、対応策を考えています。

つまり「アクティビスト」の声は、子供に「勉強しなさい」と常に怒鳴っている
母親のような役目をしているのです。

■さて、「アクティビスト」投資家の多くは背景に多くの投資資金を集めています。
つまり、企業にたいする提言を行う事で、「投資効率」を上げ、利益を上げる事を
目的にしている集団です。

提言という名の「ゆすり」「たかり」を行い、便乗して株価を上げてくれる投資家が
入れば、勿怪の幸いで、高値で憂い抜けることを目的としている集団です。

果たして、そんな集団の「提言」をまともに信じて、同じ銘柄に投資しようとする
事が正しい投資の選択でしょうか?
考えたいところです。

真剣にその会社を良くしようとすれば、株主として支配権を増加させていきます。
つまり、株をさらに買増して、自身の意見を「多数決」で投資やすくするのが
常道です。

しかし、「アクティビスト」のほとんどがそんなことはしません。

資金効率が悪いからです。

■「火事場泥棒」のように、混乱に乗じて利益を上げる事を悪いとは言いません。
それも個人投資家の戦略としては一つの選択肢です。

個人投資家で大成した人で、孫案投資をしてきた投資家はいないとだけ伝えておき
たいものです。

常に周囲に対して「脅し」たり「威嚇」したりしている集団に便乗することが、
彼らが標榜している「株主のため」という大義に即しているとは思わないからです。