代表中野を嗤え「エントロピーの法則」(2024.05.09)

「エントロピーとは物理学の法則で「無秩序の度合い」を示す用語です。

例えば教室の中できちんと座って先生の話を聞いている小学生の状態は
「エントロピーは低い」となります。
休み時間に教室中を走り回って遊んでいる小学生の状態を「エントロピー
は高い」と称します。
株式市場でも通用する考え方です。」

■自然界では「均衡」と「不均衡」が繰り返し起きます。
風で吹き集められて三角錐のような形状を作り出した砂丘では、再び、風
の力で砂山が崩されます。

「均衡」と「不均衡」が繰り返されるのです。

株式市場では、「買い需要」と「売り需要」の間で、「均衡」と「不均衡」
が繰り返されます。

つまり、「エントロピーが低い」状態と「エントロピーが高い」状態を
繰り返すのです。しかも、そのいずれの状態も継続することはありません。
『繰り返す」のです。

■悪材料が出て、株価が「売り需要」に押されて、下落します。
「売り需要」は、「買い需要」が出現して、均衡する株価まで継続します。
「均衡」したところで、株価の下落は止まり、横ばいが始まります。

「エントロピーが高い」状態から「エントロピーが低い」状態に「均衡」
下のです。

しかし、再び「エントロピーが高い」状態へ向かって動き出します。
それは、対象となっている株価の下である事業会社自体が、生きているから
です。
常に、活動しており、何らかのエネルギー(具体的には事業と、事業に伴う
利益)を生み出しているからです。

かくして、企業活動から生まれるエネルギーが再び「エントロピー」を
高めていきます。
つまり、株価が「均衡」状態から「不均衡」状態へ動き出すのです。

■そのエネルギーが「好材料」と受け取られれば、株価は上昇する形で
「不均衡」が始まります。
「悪材料」と受け取られれば株価は下落方向で「不均衡」が始まります。
株価の上昇と下落はこのようにして起こります。

株式投資の極意は「エントロピーの低い」時に投資を開始して「エントロピー
が高い」と気を見極めてと利益を確定するという事です。

何、難しいことではありません。
現象面では「株価の安い時に買って、高い時に売る」というごく当たり前
の事を難しく言っただけです。

しかし、現実的にはそうはいかない投資家が多いようです。
「エントロピーの高い」状態に銘柄を発見し、より高い状態のときに投資
を行い、「エントロピーが低い」方向に向かい始めて損切りする。
そんな投資家が多いようです。

そうさせているのは、「欲」だけが原因ではないと思います。
原理原則を改めて確認する習慣も大事なのではないでしょうか。