代表中野を嗤え「円安を考える・再」(2024.06.18)

「円安が安定的に150円台後半に安定してきました。多くのメデイアでは、
その原因の多くを「アベノミクス」による日銀や政府の「超低金利政策」
に求める論調がメデイアなどには多く流れます。
すなわち、日米金利差=為替という考え方です。」

■為替を決定づけるものは、さまざまな要素があると言われてきました。

「金利差」「購買力平価」「貿易収支」「地政学的リスク」などなど
です。

現在は「FX取引」という、世界中の莫大な資金がわずかな利ザヤを求めて
世界中を跋扈していますから、為替変動が、合理的な理由だけで変動する
とは言えなくなりました。
「FX取引」に投入されている投機資金(とりわけ個人投資家)は、「方向」
の指示を求めます。
難しい理屈は必要ないのです。
それだけに、分かりやすい「金利差」という理由は、「合理的」な説明に
感じられたりします。

とはいえ、「金利差」は半ば「言い訳」のようなものであり、実態は「国力」
の差とでもいうようなものではないかと考えています。

■「国力」という言葉を象徴しているのは「軍事力」です。
「軍事力」の強弱は明確に「国力」と置き換えられます。
経済力では小さなロシアが世界にその存在感を大きく保持しているのは「軍事力」
のおかげです。

「軍事力」以外ではやはり「経済力」が比較できるものです。

「円」が世界で最も強い通貨だったころ、日本経済は絶頂期でした。
円の最高値は「絶頂期」を過ぎて、バブル崩壊のただなかにあるときでしたが、
為替市場のトレンドがすぐには転換できないため致し方がなかったかもしれません。

日本は世界を席巻する「経済力」を示し続けていました。
「ソニー」の「ウォークマン」を聞きながら「ハンディカム」を携え、「本田」や
「トヨタ」のスポーツカーでドライブをすることが「イケてる若者」の理想でした。
「ソニー」の「プレイステーション」や「任天堂」の「DS]でゲームをする平和な
家庭も理想でした。
パソコンは「NEC」「日立」、携帯電話は「iモード」です。
「円高」になるゆえんです。

今はどうでしょうか?

スマホは「アイフォン」か「アンドロイド」です。
「スターバックス」のコーヒーを飲みながら「ウィンドウズ」や「マック」のパソコン
で仕事をするのがオフィス街の常態です。

「テスラ」に乗り週末は「テーラーメード」のクラブでゴルフがおしゃれです。
日々の買い物は「アマゾン」で「バイナウ・ペイレーター」です。

■「円高」の頃の日本製品の世界での存在感、そして、「円安」での日本国内での
アメリカ製品の存在感がどれほど異なるか思い出されたでしょうか。

「円・ドル」という比較感でいうと、アメリカは「軍事力」とともに「経済力」でも
日本を席巻し、世界中を席巻しているのです。

「円安」になるのも無理のないことなのです。

「経済力」でも決定的に劣後しているという事実から目を背けてはならないと
考えるのです。
「金利」が日本が安いのは、「お金」の需要が少ないからなのです。
需要が無い市場で、客が来ないから「値段=金利」を上げてしまえばさらに売れ行きは
落ちるのではないでしょうか?

つまり、「円安」の根本理由は別のところにあるという事です。

日本の産業界、国を挙げての経済振興が今こそ必要な時期はないという事です。

■何心配することはありません。
弱いのは日本だけではありません。
アメリカが「一人勝ち」しているのです。

ここは一番、「臥薪嘗胆」で「円安」に耐えて強い経済を再度強くすることこそが
日本再生の途なのです。

口当たりの言いコメントに騙されてはいけないのであります。