「日本の株式市場がやや沈滞化しています。「もみ合い」といえば聞こえ
がいいようですが、現実的には「出来高不足」が正体です。
日本市場での売買高が70%を超える海外投資家の動きが鈍い時には、
日本の個人投資家も、「休むも相場」とするべきなのかもしれません。」
■その市場が、その業種が、その銘柄が、人気があるかどうかは、売買代金
で示されます。
多くの投資家が投資判断を交えて売買をすることがすなわち、人気があるかどうかの
中身です。
「ファンダメンタルズ」が優秀だから、業績がいいから、同業他社と比較して
割安だから、という評価を下すコメンテーターは多くいます。
「四季報」や「ホームページ」の数字から判断するそれらの評価は、実に安易に
導かれたものです。
大事なのは、その銘柄が、売買をなされているかどうかです。
多くの投資家の判断を受けているならば、売買代金は必然的に膨らんでいるはず
です。
株価が「割安」であるというならば、何故、「割安」に放置されているのかを
解明すべきだと思うのです。
「割安」には「割安」の理由が常にあります。
市場を形成している「お金(マネー)」は市場のあらゆる銘柄に目を光らせています。
「投資効率」に敏感に反応します。
その「お金(マネー)」のアンテナにかからないという原因がどこかにあるはずです。
■発行株数が少ない、流通株数が少ない、という事が「割安」であることの最大
の原因であることが良くあります。
それはすなわち、「出来高が少ない」あるいは「出来高が出来ない」という事に
つながります。
「ファンダメンタルズ」主体の株式コメンテーターのコメントを見るときには、まず、
「出来高」をチェックすることです。
「出来高」が少ない銘柄は、何らかの問題があると考えていいと思います。
■「出来高は百難を隠す」という格言は伊達ではないのです。