「石破総理の政策の中心に「地方創生」があります。日本経済の
活性化は地方創生から、という掛け声は立派ですが、果たして、
現実はどうでしょうか。」
■日本の全人口は1億3000万人を割り込み、1億2600万人程度です。
人口分布は、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏に3689万人
大阪兵庫の関西地域に1686万人、愛知、静岡の東海地区に1460万人。
福岡、熊本の九州北部に686万人
いわゆる都市部の人口合計は7521万人、日本の全人口の59.6%が
都市部と言われる地域に集中しているのです。
この傾向はますます加速しています。
経済原則から考えても、都市で人口の多い地域の方が、人が多いだけで
様々な需要がうまれます。
その需要を求めて地方から都市部へ人が移動するのも経済原理からすると
当然のことではあります。
石破総理の地方創生は、どういう概念なのでしょうか?
■日本で最も人口が少ない過疎県は石破総理の選挙地域である、鳥取県です。
その次が島根県です。
ご自身の出身地域から考えて「地方創生」「地方を何とかしなければ」
という気持ちはよくわかります。
しかし、地方創生で日本経済を活性化という発想はやはりおとぎ話です。
都市部と地方の人口差が大きくなかった昭和末期くらいですと、その掛け声
も現実味がありましたが、現状は異なります。
また。石破総理の発言によると、地方から意見を出してこい、という事です。
予算もつけてやるから考えろ、という事です。
国家が予算や戦略を作り、それにより地方が活性化する、そういうコメントを
総理はしていません。
それではだめです。
熊本のTSMCも広島のマイクロンも北海道のラピュダスもすべて国策により
決まった案件です。
地方には金を付けてやったから何か考えろ、というある意味無責任なコメントです。
■やはり、おぼっちゃまの二世議員には経済はわからないのだな、と
多くの視聴者は感じたことだと思います。
経済音痴は政治音痴にもつながります。
石破総理が長続きすることを祈ります。