代表中野を嗤え「投資の覚悟」(2024.09.25)

「株式投資は、会社を興す起業と同じくらいの緊張感をもって行う
べきだと考えています。
株式投資も起業も、ともに自分の大事な資金を投じる行為です。
起業する時には「高い」リターンを求めて行います。
株式投資のリターンが低いのはおかしくはないでしょうか?」

■自分の資金を使って行う投資という定義では「株式投資」も「起業」
も同じことです。
「起業」と「株式投資」の違いは、そのコストだと考えています。

「起業」した後は様々なコストが必要です。事業資金、在庫、販売コスト
宣伝コスト、税金、人件費、社会保険料など数え上げればきりがありません。

「株式投資」にはそれ程のコストはかかりません。
自身の人件費だけです。

「起業」して事業を行う時には、先ず、粗利益率を考えます。
売上に対して、仕入れコストがどれくらい必要なのか、その差額が利益と
なります。
そうしてあげた利益から、もろもろのコストを差し引いて純利益が生まれます。

粗利益の考え方は、コストとの見合いです。

例えば、飲食店などでは、売り上げに対する原価率は30%以下に抑えるのが
常識と言われています。
つまり、粗利益率は70%以上を目指すわけです。
その利益からコストを差し引くのですが、「拡大再生産」していくためには、
低い利益では話になりません。

最低でも一桁の「%」ではなく、二けた以上の「割」で利益を上げる事を
目標としているはずです。

■「株式投資」は、そういう「割」で利益を上げようとしている会社に対して
投資を行い、その利益の恩恵を享受しようとするものです。

「たくさん儲けるから投資をしてください」と強く叫ぶ経営者の会社には
投資資金が集まります。

それが、資本主義経済下における「株式投資」の在り方の本質です。

とすると、「株式投資」において、配当利回り「2%」とか株主優待と合わせると
「5%」とかいう目標がいかにも「株式投資」の本質とは乖離していることが
分かります。

「株式投資」は、コストが低いものです。とはいえ、リターンが低くてもいいとは
限らないのです。

「株式投資」の原理原則は、「売買」にあります。
会社がコストを差し引いて、利益を削ぎ落した分で配当をする利益を細々と
獲得するよりも、市場が判断する「株価」の変化で、捉える利益を獲得する
方が合理的です。

■株式投資はその利益を追求するために、「学ぶ」というコストが必要です。
しかしそれは最低限のコストです。
しかも、「学ぶ」のは投資家自身です。

その最低限のコストも支払わずに利益だけ上げようというのは、極めて横着な
事だと思います。

まさに「ふてえ野郎だ」という事なのです。