「株式市場の象徴として日経平均株価は重要です。上昇基調が続いている
時には、強気のコメントがメデイアを賑わせます。
また、反落し始めると「暴落説」「バブル説」などが雨後の筍的に出て
きます。
いずれの態度も、合理的な対応とは言えません。」
■「日経平均10万円説」「日経平均30万円説」などがコメントされると市場
では極端な強気発言として、取り上げられたりします。
多くの「識者(?)」と言われる人たちは、「そんな馬鹿な」とでもいう
ような対応で受け流しています。
しかし、将来の日経平均の数字が現状よりかけ離れているからと言って、
合理的な考えを放棄するのは間違えていると思います。
日経平均が38915円を記録していた1989年12月のニューヨークダウは2753ドル
でした。
現在は38824ドルです。ざっと14倍です。
■平均株価は上場している企業の業績の反映の結果です。
企業業績が拡大すれば、株価が上昇するのは当然です。
さて、日経平均採用企業の一株当たり利益を合成したものは、2024年2月22日
で、「2374円」です。
三月末の利益がどこまで拡大するかは、まだこれからの決算を確認しなくては
なりませんが、おそらく、「2374円」以上になっていると考えます。
本日の日経平均株価を38300円とするとPERは16.13倍です。
さて、日経平均株価10万円で、PER16.13倍とすると一株当たり利益は6199.6円
となります。
現状の「2374」円が「6199.6円」に拡大するためにどのような条件があれば
いいのでしょうか。
仮に年間10%の増益が続くと想定するとおよそ8年間で「6199.6」円の近似値
に届きます。
つまり、日経平均10万円は、届かない「ほら話」ではなく、手が届く目標なのです。
あえて計算はしませんが、日経平均30万円も同様の計算をすれば何時頃に到達
するか計算ができます。
■さて、課題は、日経平均採用銘柄の業績の拡大が継続するかどうか、です。
場合によっては、想定以上の伸び率を示す銘柄も出てくると考えます。
先端半導体関連銘柄や、生成AI関連銘柄には、想定を超えるような成長が起きる
事を市場は期待しています。
企業成長の「蓋然性」は高いと考えています。
これまで市場が期待していた銘柄群がそのまま成長を加速することもありますが
むしろ、市場が想像すらしなかった銘柄群が成長するという可能性が期待できます。
日経平均10万円は夢物語でも何でもありません。
日本経済をけん引していく業種は何か、個別の会社はどこか、そのあたりを見極めて
行くことが投資の成功を加速させるポイントだと考えているところです。