代表中野を嗤え「株価は自らの重みで下がる」(2024.04.26)

「日米ともに決算開示のシーズンです。好決算を意気揚々と開示した会社が
無残にも売り崩されたり、赤字会社が赤字の幅を縮小させたことで上昇したり
などその開示と株価の変動には、関連性が無いようにも見えます。

しかし、大事なのは、開示に至るまでの株価の動きなのです。」

■地球には重力があります。そのため、夢を壊すようですが、「ゴジラ」や
「巨大怪獣」「ウルトラマン」などが自由に動き回るとしたら、凄まじい
筋肉やエネルギーが必要となります。

肉体が巨大になればなるほど、重力の抵抗は巨大になります。

そのため、物語で語られるような巨大な身体は少なくとも、テレビや映画で
描かれているような「華奢な」体つきではないのです。

株価も同様です。

■決算と決算の間は三か月あります。
その間に投資家は、さまざまな想像をし、夢を語り、期待感を強めます。

株価は、その夢に呼応して、価値を高めることが多くあります。

かくして、決算が開示される前に、株価は「夢と期待」で、大きく膨らみ
高く上昇していることが多くあります。

「夢と期待」で、株価を押し上げるのは、投資家の勝手な仕儀です。
会社には何の関係もないことです。

会社が渾身の「好決算」を開示しても、その数字が、市場が「夢と期待」
で、待ち構えた数字とは乖離していることが多くあります。
会社側の開示が想定していた数字よりも大きな数字であるということも
有ります。
しかし、市場は、株価が上がるときには上がる方向にバイアスがかかりやすく
どうしても株価の方が行き過ぎてしまう事が多いのです。

そのために、決算開示後に、失望売りで株価が下がるという事が多くなるのです。

■「決算シーズン」によく起こるこの「好決算で、株式下落」という現象は
実は難しいことではないのです。

決算開示に至る過程での株価の動きを注視していれば済むだけの事です。

上昇を継続している株価が、どの程度の決算を想定しているモノかは、
PERなどから容易に計算できます。

要するに、欲張りすぎた投資家は、いいことがない、という事です。

「夢と期待」で、大きな図体となり重くなった株価は実態に見合ったサイズに
修正されるという事なのです。